屋上に菜園を備えたオフィスビルが南麻布で開業、ラウンジの隠し扉の奥に会議室:プロジェクト(3/3 ページ)
リアルゲイトは、東京都港区南麻布2丁目にあり、これまで研究所と事務所の用途で利用されていたオフィスビル「MICビル」を改修し、環境配慮型のリノベーションオフィス「SNUG MINAMI-AZABU」として2022年5月に開業した
生ごみ処理機「キエーロ」で生ごみを肥料に
3階には、フォンブース、ミーティングルーム、8つのオフィスルームを設けた。フォンブースはテレビ会議の利用に適し、ミーティングルームは4人用で、モニターやホワイトボードなどの補助ツールも備え、1時間当たりの利用料金は1000円。なお、各フォンブースは、LANポートを完備し、安定した通信環境の中で、Webセミナーやテレビ会議が行える。
4階には、5つのオフィスルームを備え、うち1つの402はモデルルームとして使用されており、ソファやデスクなどが配置されている。5階には5つのオフィスルームを設け、6階には4つのオフィスルームを設置し、7階はフロア全体が1つのオフィスとなっている。
「各オフィスルームに関しては、専有面積が11.55〜278.26平方メートルで、全30区画を用意している。具体的には、天井は現しにすることで、開放感を演出した。なお、6階には、他フロアとは異なるOAフロアを導入し、広さを生かしたレイアウトに対応している。さらに、ダウンライトが取り付けられている区画や給排水設備を完備した区画も設けた。加えて、全区画にインターネット回線を搭載し、中規模の企業やスタートアップをターゲットとしている」(パミニアノ氏)。
屋上のルーフトップファームでは、オフィスルームや飲食店のB2で発生する生ごみを、生ごみ処理機「キエーロ」と「LFCコンポスト」で肥料に変え、設置された小規模の農地で利用し野菜やハーブを栽培している。生産された野菜やハーブの一部はB2の料理に活用されている。
また、菜園の培地には、大建工業製の「グロウアース」を使用。グロウアースは、国産の木材チップを粉砕処理しただけでなく、特殊加工を施した木材由来の培地で、土に比べて軽く、手が汚れずに作業を行える。
環境配慮については、施設内の全電力に再生可能エネルギーを用いた「ダイワハウスビジネスでんき」を活用し、ラウンジ内に設置されたウォータサーバは水道直結型を採用して、プラスチックボトルのごみを削減している。
SNUG MINAMI-AZABUの概要
SNUG MINAMI-AZABUは、RC造地上7階建てで、延べ床面積は2115.86平方メートル。所在地は東京都港区南麻布2-8-21。
アクセスは東京メトロ南北線/都市大江戸線「麻布十番」駅から徒歩10分の場所にあり、東京メトロ「白金高輪」駅から徒歩8分で、都営バス「古河橋」から徒歩3分の場所に位置し、都営「三ノ橋」から徒歩4分のエリアにある。竣工年は1991年10月で、リノベーション竣工年は2022年4月。
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