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目指したのは“ランプの明かり” コロナ後の需要増を見込み、導光技術で煌めくLED屋外照明「llumiro」発売LED(2/2 ページ)

コロナ収束後には、感染拡大前に国が推進していたナイトタイムエコノミー(夜間の経済活動)の復活やPark-PFIによる民間主導の公園利活用といった夜間にも屋外での人の動きが活発になることが見込まれている。パナソニックでは、そうした需要を見越し、現状の市場には心地よく夜間に屋外を照らす照明器具が無いことに注目して新たなLED照明を開発した。

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ライティングデザインの自由度が高い「マイクロプリズム方式」

 llumiroは、アクリルの透明なロッドの表面に、LEDの光が反射すると煌(きら)めく、マイクロプリズムという微細な円錐(えんすい)形状の凹みを約2万個ちりばめている(Broad Washerは約5000個)。マイクロプリズムは、LED光源が1つしかなくても、プリズムの密度や凹みの角度を変えるだけで、あたかもそこが光っている(光源がある)かのように見える。発光位置や光の分布、光る面積も自在に変えられるため、ライティングデザインの自由度が高い。


導光技術の仕組み。「llumiro」や「Broad Washer」は、導光ロッドや導光板の表面に円錐(えんすい)形状の凹み=プリズムを施している 提供:パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部

拡散ドット方式とマイクロプリズム方式の違いと特徴 提供:パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部

 製品設計の自由度が高いため、llumiroには、色温度は2700ケルビンの電球色は統一しながら、光り方が異なる4タイプを展開。

 ラインアップは、メイン商品となる中央部が光り、オイルランプをイメージした「Core」、マイクロプリズムをロッド上部に配置して降り注ぐ光の濃淡を楽しめる「Gradation」、ロッド全体に星屑(ほしくず)のような光の粒を配した「Twinkle」、垂直な光のラインの「Line」で、空間の雰囲気に合わせて選べる。

 LEDの光は、人の目には光害と言われるほどに過剰なことが少なくない。その点、マイクロプリズムによる明かりは、視線方向を避けるプリズム角の設計により、まぶし過ぎず、円筒状のレンズ効果と前面と背面の光の重なりで濃淡のある煌めきを生み、長時間眺めたくなる暖かい光をもたらす。


「llumiro」のラインアップ。左から「Core」「Gradation」「Twinkle」「Line」 提供:パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部

 llumiroのサイズは、植栽に馴染む高さ351ミリ「フットスタンドライト」と、より周囲を広範囲に照らす656ミリ「ローポールライト」の2種類を用意。電源は、フットスタンドライトはケーブル埋設型とキャプタイヤーケーブル5メートルの露出型があり、ローポールライトは地中埋込型のみ。希望小売価格は、フットスタンドライトは8万円、ローポールライトは9万円(全て税別)

 パナソニック エレクトリックワークス社 ソリューション開発本部 ライティング開発センター 棚橋理氏は、「llumiroの販売目標は、Park-PFIなどの需要を見込む公園をはじめ、デベロッパーからの引き合いが既にある商業施設やマンションといった人が夜間に滞留する場所をターゲットに、年間1万基を設定している。今後は、配光制御の利点を生かして、これまでは難しかった水中照明や複雑な形状の明かりにもチャレンジしていきたい」と話す。


提供:パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部
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