ミライト・ホールディングスが統合しミライト・ワンに、目標は2030年度に売上高1兆円:産業動向(4/6 ページ)
通信建設会社のミライト・ホールディングスは、2022年7月にミライト・ホールディングス、ミライト、ミライトテクノロジーズの3社を統合し、ミライト・ワンを設立することを公表した。ミライト・ワンでは、2030年に向けたビジョンの「MIRAIT ONE Group Vision 2030」に沿って、「人間中心経営」「事業成長加速」「利益性トップクラス」「データインサイト マネジメント」「ESG経営基盤強化」といった5つのチャレンジを行う。
外国人技術者を含む多彩な社員構成とする見通し
内部人財の戦略的強化では、みらいカレッジにより、内部の人材に、モバイル、クラウド、再生エネルギーの知識を提供するだけでなく、企画提案力とPM力を備える。さらに、データインサイト活用スキルとDXスキルを戦略的に強化する他、副業制度やJOB型人事制度の導入を検討する。
外部人財の積極的登用では、戦略的に成長分野で中途採用を行い、M&Aなどを通じ人材を獲得し、外国人技術者を含む多彩な社員構成とする見通しだ。
事業の成長加速では、同社が展開する事業モデルをフルバリュー型モデルに切り替え、「街づくり・里づくり/企業DX・GX事業の加速」「グリーン発電事業の拡大」「ソフトウェア事業の強化」「グローバル事業の強化」といった成長分野を「みらいドメイン」として明確に再定義し投資する。
「これまで当社では、モバイル通信と光通信向けの建設工事を中心に受注を受けつつ、電気・電設や電熱交換機、サーバ、ネットワーク、照明、空調、Wi-Fi、IoT、5G向けの工事などで事業領域を広げてきたが、顧客の個別発注に対応する単一施工が大半だった。しかし、顧客である自治体や企業のニーズは多様化し、単一施工では応えることが難しいため、当社が扱う各事業を組み合わせて、提案するだけでなく、企画、提案、設計、施工、運用、保守を提供するフルバリューモデル型の事業モデルを形成し、顧客の需要に対応する人材と技術の開発も進める」(中山氏)。
街づくり・里づくり/企業DX・GX向けの事業では現在、DX・GX用のプラットフォームをベースに、水素エネルギーとICT設備を用いた「福島県における水素社会の実装モデル構築」や電気・建築向けのソリューションとICT設備を活用した「三陸花火イベントDXモデル」の整備など、数十件のプロジェクトを扱っている。
「街づくり・里づくり/企業DX・GX向けの事業を強化するために、2021年度末に西武建設を当社のグループに連結化し、建築・土木に関する施工能力を高めた」(中山氏)。なお、街づくり・里づくり/企業DX・GX向けの事業で2026年度に売上高300憶円を目標に掲げている。
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