都市共同化事業を採用したマンションが東京・品川区で竣工、旭化成不動産レジデンス:プロジェクト
旭化成不動産レジデンスは、東京都品川区で開発を進めていた新築分譲マンション「アトラス北品川」が2022年1月31日に竣工したことを公表した。今回は、旭化成不動産レジデンスが地元地権者9人と共同で行う都市共同化(等価交換)事業を採用し、RC造地上11階建てで、総戸数52戸(店舗2区画含む)の分譲マンションを開発した。
旭化成不動産レジデンスは、東京都品川区で開発を進めていた新築分譲マンション「アトラス北品川」が2022年1月31日に竣工したことを2022年2月2日に発表した。
相談開始から竣工まで4年6カ月の短期間を実現
東京都品川区は、「品川の歴史・伝統と魅力ある水辺に出会う、拠点性と文化性を兼ね備えた国際交流都市」を目指した街づくりを行っているエリア。なかでも、開発地は、歴史ある旧東海道の商店街ならではの趣きがあり、かつ古い木造家屋が密集する環境を備えている。
しかし、借地なため、建て替えが進めにくい家屋があるだけでなく、相続による分割の必要性があった。このような立地の場合に多く行われる再開発事業では通常、相談開始から竣工まで20年以上の期間を要することも多いが、アトラス北品川の開発では、都市共同化(等価交換)事業という手法を選んだことで、相談開始から竣工まで4年6カ月という短期間で進められ、入居者が仮住まいで生じる負担も軽減した。
加えて、アトラス北品川の開発では、敷地の共同化による等価交換事業で、底地借地といった複雑な土地所有関係の整理・解消を図り、レジリエンス性の高い耐火建築物であるアトラス北品川の店舗あるいは一部住戸を土地所有者に提供できた。
さらに、都市共同化(等価交換)では、地権者の高齢化に伴い資金捻出面で建え替えが困難な地域でも、整理された区画でレジリエンス性の高い住居を、建築費の負担なく確保可能で、旭化成不動産レジデンスでは「社会的課題である都市の木密不燃化促進に今後も大きく寄与する手法となりうる」としている。
アトラス北品川の概要
アトラス北品川は、RC造地上11階建てで、延べ床面積は2431.55平方メートル。所在地は東京都品川区北品川2丁目123番2他で、敷地面積は525.58平方メートル。総戸数は50戸(事業協力者住戸7戸含む)で、店舗は2区画。設計・監理はパルシップが担当し、施工は紅梅組が担い、竣工は2022年1月31日で、入居は2022年4月中旬。
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