BCP策定をデジタルで効率化する定額会員制サービスを提供開始:BCP
三井不動産は、事業継続計画(BCP)の策定から運用・改善までを効果的かつ継続的に支援する、日本初の定額会員制コンサルティングサービス「&Resilience」の提供を2022年3月10日より開始した。BCP策定後の「運用・改善」にフォーカスし、デジタルで効率化し、継続支援する。
三井不動産は、事業継続計画(BCP)の策定から運用、改善までを効果的かつ継続的に支援する、日本初の定額会員制コンサルティングサービス「&Resilience」の提供を2022年3月10日から開始した。
地震や水害、新型コロナウイルスの感染拡大などの災害・事態に対し、企業の事業継続性の観点からBCPの策定・運用の重要性が増している。2019年7月施行の「中小企業強靱化法」でも、事業継続力強化に関する計画を認定し、補助金の優先採択などの支援策を定め、より実効的な取り組みが求められている。
しかし、BCPの策定率は2021年時点で大企業が32.0%、中小企業が14.7%にとどまり、その中で訓練を実施している企業は全体のわずか14.6%と、特に「運用、改善」における取組みが進んでいない。また、内閣府の調査では「リスクを想定した経営が行えない理由」のトップが大企業・中小企業ともに「取り組み時間、専門家を含む人員の不足」であるなど、計画策定の難しさ、継続的改善の負担が課題だ。
同社はさまざまな災害対策や訓練を実施する中で、これまでのBCPに関する取り組みは「策定フェーズ」に重点がおかれ、その後に続く「運用フェーズ」は非効率な状態であることに着目した(BCP1.0)。
これに対し、&Resilienceでは、BCP2.0という独自概念のもと、取り組みをBCP策定後の「運用、改善」にフォーカスし、これまで非効率的であった「課題の見える化、行動計画の策定、見直し、確認訓練」というマネジメントサイクルをデジタルの活用を通じて効率化、専門性の高いパートナーコンサルタントが持続的な改善活動をワンストップでサポートする。
先行して2021年11月より延べ49社に試験的にサービス提供し、91%の利用者から役に立ったという評価を得たという。
会員企業の災害に対する脆弱性を診断し課題を見える化、行動計画の策定・見直しを支援、毎年確認訓練を継続実施していく。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 新・名古屋競馬場に落雷被害を防ぐ「PDCE避雷針」を7台設置
落雷抑制システムズは、2022年4月8日にオープンした新・名古屋競馬場に、落雷被害を防ぐ「PDCE(ピーディーシーイー)避雷針」を7台設置した発表。屋外施設やアミューズメントパークなどに設置実績があり、従来の避雷針と異なる仕組みで、雷を落ちにくくする。 - 延べ1.8万m2の物流施設が神奈川県愛甲郡愛川町で着工、シーアールイー
シーアールイーは、神奈川県愛甲郡愛川町の内陸工業団地内で、2023年3月末の竣工に向け計画を進めていた物流施設「ロジスクエア厚木I」の地鎮祭を2022年3月30日に行った。 - オープンデータを用いた公共施設アセットマネジメント支援システムを開発、鹿島建設ら
鹿島建設は、グループ会社のアバンアソシエイツなどとともに、地方自治体の公共施設アセットマネジメントを支援する分析システム「KCITY-M」を開発した。今後は、KCITY-Mを活用して、公共施設の維持・再編や防災・BCP対策など、地方自治体への支援サービスを展開し、地域社会の課題解決に貢献していく。 - 福岡県福岡市で延べ1.6万m2のオフィスビルが着工、鹿島建設
鹿島建設は、2023年6月の竣工に向け、福岡県福岡市でオフィスビル「(仮称)鹿島中洲中島町オフィスビル」の開発を進めている。