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「IT監督」が中小建設業のDXを全面支援、飛島建設とNTT東日本が4月にBPOサービス会社設立ICTツールと建材調達のプラットフォームを提供(1/3 ページ)

飛島建設とNTT東日本は、これまで建設業界でIT導入が浸透しなかった問題点を解消すべく、現場とITに精通した「IT監督」によるワンストップサービスを展開する新会社「ネクストフィールド」を立ち上げる。

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 飛島建設と東日本電信電話(NTT東日本)は、建設現場のDXを支援する新会社「ネクストフィールド」を2022年4月1日に設立する。

 新会社は、建設現場への適切なソリューションのコーディネートから、必要なサービスの導入支援、導入後の運用/保守までのトータルで建設現場のDXをバックアップ。さらに、建設業界でもICT活用を他に先駆けて進めている飛島建設の現場でのノウハウと、NTTグループのICTや開通現場での業務改善の取り組みを融合させ、新たに開発するICTサービスや各種現場改善サービスも提供していく。

従来のITベンダー提案で進まなかった建設DXを実現する「IT監督」

 新会社の発足に先立ち、出資会社の飛島建設とNTT東日本、新会社を含めた3社は2022年3月上旬に記者会見を開催し、ネクストフィールドの事業戦略や今後の展望を説明した。


ネクストフィールド 代表取締役社長 大堀裕康氏

 会見でネクストフィールド 代表取締役社長(就任予定) 大堀裕康氏は、社名の由来について、一過性のモノではなく、現場に寄り添い常に付加価値のあるソリューションを提供し、次世代“Next”の建設現場“Field”にも広げていくことを掲げ、「ネクストフィールド」と命名したと述べた。新会社の資本金は4.9億円(資本準備金4.9億円)で、株主構成は飛島建設とNTTグループ(NTT東日本、NTT)で半々。

 新会社設立の意図は、DXによる生産性向上で、建設業界が抱える将来の人材不足を解消することにある。一方、国内のDXは、「理解し、取り組んでいる」企業は資本力のある大企業が中心で、建設業は11.4%にとどまり、産業別でも他産業に比べ遅れているのが実情(帝国データバンク「DX推進に関する企業の意識調査」2022年1月19日)。

 「国内の建設業47万社は、大手数社を頂点に裾野が広がっているが、社会インフラを支えているのは、地域に根差した中小のゼネコン。DXに関心はあるが単独では取り組めないと諦めている元請会社をターゲットに、デジタル変革のトータルサービスを提供していく」(大堀氏)。

 事業内容は、建設現場のDXをサポートするBPO事業を基幹に据え、BPOに紐(ひも)づくICT/業務改善の各種サービス、ECプラットフォームで構成。


ネクストフィールドの事業概要。IT監督を核に、各種ICTサービスとECプラットフォームを展開

 柱となるBPO事業は、「ICT業務の現場監督(IT監督)」と呼ぶコンサルサービスで、DXに悩んでいる建設会社に、建設業界とITに精通している“IT監督”を派遣し、顧客のニーズをくみ取りながら、最適なICTの提案から、導入支援、運用/保守、IT関連の現場監督代行までをワンストップで行う。なお、IT監督は設立時の社員20人のうち、飛島建設とNTT東日本の技術者で10人を配置し、互いの得意分野を融合させる形でチームを組んであたる。

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