東京・品川区で街区「MEGURO MARC」の延べ3.8万m2のオフィス棟が竣工:プロジェクト
ジェイアール東日本ビルディングは、JR東日本、ジェイアール東日本都市開発、野村不動産と共同で、「自然な私に還るまち」をコンセプトに、東京都品川区西五反田3丁目エリアで、街区「MEGURO MARC」の開発を進めている。2022年3月15日にはMEGURO MARCのオフィス棟が完成した。
ジェイアール東日本ビルディングは、野村不動産グループなどとともに、東京都品川区西五反田3丁目で、開発を進めている街区「MEGURO MARC」のオフィス棟「JR 目黒 MARC ビル」が2022年3月15日に竣工したことを発表した。
地震対策で粘性同調マスダンパーを採用
JR 目黒 MARC ビルは、歴史ある目黒エリアにふさわしい趣や柔らかさを感じられるアースカラーの素材を外装材に採用している他、取り付け角度を工夫し、隣接する建物と調和するデザインを取り入れている。敷地内には豊富な緑を設け、生態系にも配慮した。
建物内には、基準階貸室面積が1983.47平方メートルを超える無柱空間のオフィスを設置し、オフィスは効率的なレイアウトに対応している。加えて、リフレッシュやイベントにも使えるオフィスワーカー専用のラウンジを配置し、入居する企業の社員がくつろげるようにした。
BCP対策に関しては、浸水の可能性が低いと認められた高台に立地するとともに、施設内に粘性同調マスダンパー「iRDT※1」を導入し、高い耐震性能を備えた。さらに、複数の変電所から電源を確保し、屋内に非常用発電機を完備して、上下水断絶時にトイレを利用できるようにした。非常用発電機はオフィス専用部への電源供給にも対応※2する。
※1 iRDT:慣性こま(inertial Rotary Damping Tube)という効率的な粘性減衰装置を指す。同程度の減衰力を持つオイルダンパーと比べ、長周期地震動による建物の揺れ幅を縮小し、揺れの収束時間も短縮する。
※2 非常用発電機はオフィス専用部への電源供給に対応:別途工事が必要
JR 目黒 MARC ビルの概要
JR 目黒 MARC ビルは、制振構造のS造(一部鉄SRC造、RC造)地下1階/地上13階/塔屋2階建てで、高さは69メートル、延べ床面積は3万8710平方メートル。所在地は東京都品川区西五反田三丁目5番8号(住居表示)で、敷地面積は7786平方メートル。
用途は事務所、店舗、駐車場。駐車場は、自動車用が75台分(うち荷さばき用が4台分、電気自動車充電可能が14台分)、自動二輪用が5台分。設計・監理は日建設計が、施工は西五反田3丁目プロジェクトA棟新築工事共同企業体(竹中工務店・鉄建建設JV)がそれぞれ担当し、竣工は2022年3月15日。
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