「現場監督の仕事の実情と将来」を調査、6割以上が将来に不安を感じている:業界動向
AS IT ISは、現場監督として働く1級または2級施工管理技士資格保有者を対象に「現場監督の仕事の実情と将来」に関する調査を実施した。IT化によって現場監督の作業内容には変化があり、6割以上の回答者が仕事の将来に不安を感じていることがわかった。
AS IT ISは、現場監督として働く1級または2級施工管理技士資格保有者を対象に「現場監督の仕事の実情と将来」に関する調査を実施した。
さまざまな分野でのIT化、DX化により私たちの生活は日々便利になっている。しかし、現場監督の現場作業や管理業務がAIにより簡略化される一方で、テクノロジーが私たちの仕事を脅かす可能性もある。
初めに、現場監督の仕事の魅力ややりがいに関しては、「資格、スキル、経験が身につく」との回答が48.7%と最も多く、「1つのものを造り上げる達成感」「大規模な現場で働ける」と続いた。
次に、現場監督での大変なことを問う質問では、「土日祝や時間外の作業が多い」の回答が40.9%と最も多く、「人間関係、チームワーク」「労働時間が長い」と続いた。
IT化による仕事内容や働き方の変化に関しては、7割以上の回答者が変化したと感じることが「よくある」または「たまにある」と回答した。ただし、作業が軽減される一方、新たな確認作業が増えているようだ。
現場監督の仕事内容は今後変わっていくかについては、7割以上が「とてもそう思う」「ややそう思う」と回答した。また、この仕事が将来も存在するかについては、約8割が「とてもそう思う」「ややそう思う」、という一方で、「あまりそう思わない」「全くそう思わない」という回答が約2割あった。
最後に、現場監督という仕事の将来性に関する不安に関しては、6割以上の方が「とても不安を感じる」「やや不安を感じる」と回答した。
今回の調査では、IT化が進んだことで現場監督は以前と比べて作業内容に変化があり、6割以上の回答者が仕事の将来に不安を感じていることがわかった。テクノロジーの進歩に伴い、さまざまな作業が自動化されている。建設作業も同様に、将来は建設現場で機械やロボットが作業をしたり、AIが指示を出したりするようになるのではないか、と不安を感じているようだ。
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