東京港区の複合施設でEVと連携するロボの実証実験を実施、三菱地所とパナソニック：ロボット

パナソニックは、経済産業省の補助事業「令和3年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業（ロボットフレンドリーな環境構築支援事業）」を受託した三菱地所に、ロボットメーカーとして協力し、東京都千代田区の複合施設で搬送ロボットとロボット掃除機の実証実験を行った。

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　パナソニックは、搬送ロボットとロボット掃除機をエレベーター、セキュリティドアなどと連携し、オフィスビルや商業施設での配送と清掃業務のサービスを行う次世代型まちづくりの実証実験に参画することを2022年1月25日に発表した。

ロボット掃除機は搭載されたLiDARで共用部と専有部の環境を自動認識

　今回の実証では、経済産業省の補助事業「令和3年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業（ロボットフレンドリーな環境構築支援事業）」を受託した三菱地所に、ロボットメーカーとして協力している。さらに、実証で活用する搬送ロボットとロボット掃除機を、エレベーター、セキュリティドア、フラッパーゲートと連動可能な仕様に仕上げ、建物内におけるフロア間の移動を実現した。

　具体的には、東京都千代田区の複合施設「大手町フィナンシャルシティ グランキューブ」で2022年1月12日〜2月末に搬送ロボットを導入し、千代田区の複合施設「大手町パークビルディング」と大手町フィナンシャルシティ グランキューブで2022年1月17日〜2月末にロボット掃除機を採用し、実証実験を行った。

　使用した搬送ロボットは、専用Webサイトで注文された飲食物を屋外の店舗まで取りに行き、専用のシステムによりロボットの格納庫に載せた後、自動でエレベーターに搭乗することで、オフィスフロアまでの自動配達を実現する。加えて、周囲の環境をセンシングし、人と障害物を認識して、必要に応じて減速および停止することで安全にビルの屋内外を自動で走る。

実証実験で利用した搬送ロボット　出典：パナソニックプレスリリース

　利用したロボット掃除機は、クラウドシステムと連携したスケジュール機能を持ち、設定時間になったら、決められたエリアの掃除を行う。大手町フィナンシャルシティ グランキューブでは、エレベーターの呼出と搭乗に対応して、複数フロアを連続で掃除した他、搭載されたLiDARにより、共用部と専有部の環境を自動で認識して、隅々まで自動で掃除した。一方、大手町パークビルディングでは、セキュリティドアやフラッパーゲートと連携しセキュリティで区切られた領域の清掃を行った。

　なお、パナソニックは、経済産業省から三菱地所が受託した「令和2年度革新的ロボット研究開発等基盤構築事業」にも参画し、多様なロボットがさまざまなエレベーターに搭乗できるようにするための通信仕様や運用方法についての研究開発を実施した。