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「新大阪駅」の確固たる玄関口へ、変貌する東淀川区西部地域の都市開発:プロジェクト(2/2 ページ)
大阪市は、2017年に「新大阪駅東口まちづくり部会」を発足した後、「新大阪」駅東口での再開発の方向性や市営住宅建て替えに伴う余剰地活用の検討を進めている。
市営住宅更新に伴う余剰地活用のゆくえ
先導的なまちづくりエリアの中でも、大阪市営住宅日之出住宅などが立ち並ぶ一角は中核的な役割を担う。大阪市営住宅日之出住宅は、先導地域の中央からやや北寄りの西淡路1丁目地区に位置する市営住宅で、建て替えに伴い生じる余剰地は拠点機能を備えた新施設へと転換する。
新大阪駅東口にもアクセスしやすい同地の活用については、市営住宅側の立地計画に対応する形でA〜Cの3案が検討されている。各案では余剰地の用地面積を5200〜5600平方メートルの幅を持たせており、住宅用地や商業施設、幹線道路などでまちづくりへの貢献を示している。
余剰地はどのように使われるのか、詳細は現状不明だが、ビジョンでは新大阪駅の玄関口にふさわしい集客施設や新たな働き方と日常生活を備えた職住近接の環境整備、魅力的な歩行者空間ネットワークの形成などを挙げている。今後は、さらに具体的な中身を詰めていく。
新大阪駅東口まちづくりビジョン検討案では、全体の目標を「地域の人々が生活し活動する共生社会」「多様な人々が活躍する大阪の玄関口」「地域とつながり全国へとつながる」を3つの柱と定め、市営住宅の余剰地も含め、エリア全体で既存居住者の住環境と、新たな都市計画の双方を調和させながら進めていく姿勢を示している。
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