三菱電機がDXとスマートシティーをテーマとした展示場を開設、AI配筋検査も展示:産業動向(3/4 ページ)
三菱電機は、東京都千代田区のオフィスビル「東京ビルディング」内で、DXとスマートシティーをテーマとした展示場「XCenter」をオープンした。2022年におけるXCenterの目標来場者数は3000人で、100〜200社の社員が来場することを想定している。なお、当面は、三菱電機に所属する社員からの紹介のみで来場予約が可能だが、Webサイトから予約し一般消費者が来場できる仕組みの構築も検討中だ。
ライフスタイル認証との組み合わせも視野に
デジタル地域通貨を利用した顔認証決済は、地域独自の決済システムを構築し、地域の消費活動とコミュニティーを活性化するソリューションで、連携する専用のシステムとアプリで構成され、温泉施設における手ぶらでの決済にも役立つ。一例として、実演では、三菱電機の小池氏が、場内に配置されたタブレットにダウンロードした専用のシステムで、顔登録、リサイクル作業による専用アプリへのポイント追加、登録した顔や取得したポイントによる顔認証決済を披露した。
「デジタル地域通貨を利用した顔認証決済は、スムーズに決済が行えないケースもあるため、今後は、ライフスタイル認証と組み合わせて、認証精度を高めることを検討している。ライフスタイル認証は、スマートフォンやウェアラブル端末の移動情報を取得し、装着した人間の行動パターンを把握して、対象者を特定する。加えて、デジタル地域通貨で実績があるフィノバレーと連携していく見通しだ」(小池氏)。
オンデマンド自動運転管制サービスは、さまざまなモビリティーを統合管理し、運行を最適化・自動化し、安全で安心な移動手段を提供する。具体的には、オンデマンド自動運転管制サービスで、スマホの専用アプリによる自動での配車や車両が運行するルートの最適化が行える。実演では、オンデマンド自動運転管制サービスを用いて、小池氏がパーソナルモビリティーを自動運転した。
三菱電機の小池氏は、「例えば、リゾート施設で高齢者が、離れた場所にある店舗に移動する際に、オンデマンド自動運転管制サービスを備えたパーソナルモビリティーは有効だ」と述べた。
風況データ利活用サービスは、風の計測機「ドップラーライダー」などを利用し、対象地域における風の監視と予測を行い、ドローンなどの安全運転と稼働率を高める。「このサービスは、風の向きや強い風が吹いている空間を見える化し、安全なルートを案内する他、風の勢いを踏まえた離陸タイミングの指示などをサポートする」(小池氏)。
デモンストレーションでは、風況データ利活用サービスを活用し、都市の上空を飛行する「空飛ぶ車」のイメージ動画を上映した。
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