三菱電機がエスカレーター新製品、安全性や省エネ性が向上:製品動向
三菱電機は、エスカレーター「u」シリーズを2021年11月に発売した。同シリーズでは、停電時に緩やかに減速して停止する「機械式スローストップ機能」やステップ踏板表面の四方を囲った「四方デマケーションステップ」をオプションとして用意している。
三菱電機は2021年11月、国内向けのエスカレーター「u(ユー)」シリーズを同月に発売すると発表した。価格は個別見積によるとしている。
同シリーズでは、従来のインバーター式「スローストップ機能」に加えて、停電時に緩やかに減速して停止する「機械式スローストップ機能」をオプションとして用意した。
また、ステップ踏板表面の四方を黄色で囲った「四方デマケーションステップ」もオプションとして用意した。遠方からでも乗車スペースが視認しやすくなっている。
デッキボードは、足を掛けることによる乗り上げを防止すべく、同社の従来機種より約130mm高い設定とした。
インバーターを標準搭載しており、軽負荷運転時のモーター効率が向上している。また、利用者が少ない場合に減速する「省エネ運転モード」や利用者がいない場合に減速する「低速待機自動運転」を備えており、同社の従来機種と比較して消費電力を約30%削減した。
照明には低電力LEDを採用。消費電力を従来比で約33%削減した。
上下部機械室の長さを従来比で約6%短縮し、エスカレーターの土台となる構造部分のトラス重量も約27%軽量化した。さらに、鋼材使用量を抑えたことで、製造時のCO2排出量を1台当たり約1.38t削減している。
その他、抗菌ウレタン手すりを標準で採用した。定格速度は30m/分。年間250台の販売目標を掲げる。
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