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パナソニックがアイススポーツ施設のライティングをサポート、多様な利用形態に対応する劇場空間を創出LED(3/4 ページ)

パナソニック エレクトリックワークス社は、屋内/屋外を問わず、高度なライティング技術を多くの自治体や公共施設に提供している。青森県八戸市の「FLAT HACHINOHE」でのアリーナ照明設備もその一つだ。FLAT HACHINOHEは、近隣の小・中学生のスケート授業からプロチームのアイスホッケーまで、各種アイススポーツに利用されており、フロアを転換することで、氷上以外の多彩な催しの場ともなっている。

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新開発のLED投光器は色温度5600Kの1kW型

 FLAT ARENAは、内部照明としてパナソニックのLED照明が使われている。スポーツ施設における照明は、競技スペース全体を均一に照らすと共に、競技者が眩(まぶ)しく感じないことが重要になる。また、試合の中継や収録といった事項にも対応する必要があり、スポーツの試合ではスーパースロー撮影時にチラツキが起きるのは避けたいところだ。

 パナソニックでは、競技場向けの照明に求められる機能を満たすべく、新たにLED投光器を開発した。新しいLED投光器は色温度5600K(ケルビン)の1kW(キロワット)型で、4Kや8Kの映像も表示できる。

 色温度5600Kは真昼の太陽光下における色温度を意味する。多くの場合、カメラの“昼光色”は、色温度5600Kが白色として設定されている。言い換えると、パナソニックのLED投光器は、自然な白色の光を投光できるということだ。


照明設備について説明する、パナソニック エレクトリックワークス社 ライティング事業部 エンジニアリングセンター 専門市場エンジニアリング部 スポーツ照明課の北本博之氏

 FLAT ARENAでは、アリーナの横方向に左右2本づつのレールを設置し、投光器が合計130基配備されている。投光器には、レンズとルーバが付属するものと反射板が付いたものの2種類を用意した。台数はレンズ/ルーバ付きが86台、反射板方式が44台。これらを組み合わせ、競技者はもちろん、観客にとっても最適な照明となるように調整が繰り返された。


パナソニックがFLAT ARENAのために開発したLED投光器は、他の施設でも利用されている。個々の投光器は、それぞれに最適な角度に調整されているが、最終的な調整は人の手によるものだという

 特に、照明調整のうち、眩しさを重視し、FLAT ARENAの照明は、複数の投光が過剰に重なり合わず光源を見た際の眩しさが軽減されるように工夫を施した。照明の眩しさ軽減を実現するためにパナソニックでは、独自に開発した照明シミュレーションソフト「LP-VR」を用いて、照明の検証を行った。


パナソニックのライティングソリューション。投光を分散させることで、眩しさを低減。独自開発したシミュレーションで照明配置の検討も行った 提供:パナソニック エレクトリックワークス社

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