積水ハウス、住宅設備/建材の取扱説明書を電子化:導入事例
積水ハウスは、同社が建築する新築戸建住宅および賃貸住宅のオーナー、同社グループが管理する賃貸住宅の入居者に渡す住宅設備機器や住宅建材の取扱説明書の電子化を開始する。顧客の利便性向上と社内の業務効率アップを図る。
積水ハウスは、これまで紙で作成してきた取扱説明書を電子化する。同社が建築する新築戸建住宅および賃貸住宅のオーナー、同社グループが管理する賃貸住宅の入居者に渡す住宅設備機器や住宅建材の取扱説明書が対象となる。
設計段階のCAD図面や仕様書などの情報と連携させ、建物ごとに一元管理できるシステムを構築することで、顧客の利便性向上と社内の業務効率アップを図る。2021年11月より一部地域から段階的に提供を開始し、2022年2月より全国で提供予定だ。将来的には全ての取扱説明書の電子化を目標としている。
紙の取扱説明書は、戸建住宅で平均約50部、賃貸住宅で平均約20部と量が多く、収納場所の確保が難しく、必要なときに探しにくいことが課題であった。
電子化によって収納場所が不要になり、PCやスマートフォンなどの端末で最新の取扱説明書を素早く検索して閲覧でき、居住者の利便性が高まる。また、居住者が使用する家電などの取扱説明書を追加で登録することもできる。
数十部の紙の取扱説明書のファイリング作業に、戸建住宅で平均約1時間、賃貸住宅で平均約6時間かかっていたが、全ての電子化が実現した場合、約8割の削減を見込んでいる。また、紙の取扱説明書の使用削減により、環境配慮につながる。
電子取扱説明書は積水ハウス不動産が管理する全ての新築戸建住宅および新築賃貸住宅を対象とする。ただし、非住宅、ノイエ、リフォームを含む既築物件は除く。その対象範囲を、取扱説明書が電子化されている設備および建材とし、海外製品などは除く。戸建て住宅オーナーが利用するNetオーナーズクラブと、賃貸住宅入居者が登録するシャーメゾンライフCLUBの利用者が対象となる。
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