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5時間稼働の墨出しロボット「SumiROBO」を発売、日立チャネルソリューションズロボット

日立チャネルソリューションズは、建設現場での位置出し作業を省力化する“墨出しロボット”を発売する。墨出し作業が半自動化され、トータルステーションとの連携で高精度に行えるようになることで、労働力不足の解消や作業ミスの軽減、さらに夜間の自動運転で作業時間の有効活用などが見込める。

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 2021年春に日立製作所の100%子会社となった日立チャネルソリューションズ(旧日立オムロンターミナル)は2021年11月8日、設備工事の床面への位置出し作業を省力化する自動墨出しロボットシステム「SumiROBO」の提供を開始した。

墨出し精度約±3.6ミリでヒューマンエラーを無くすロボット

 日立チャネルソリューションズは、これまでATMなどのセルフサービス機器や警備ロボットによる自動化や効率化に資するソリューションを展開してきた。今回、長年培ったセンシング技術やメカトロ技術を建設現場に応用し、墨出しロボットを開発した。


自動墨出しロボットシステム「SumiROBO」。測量機(左奥)はトプコンの製品 提供:日立チャネルソリューションズ

 SumiROBOは、測量機と連携し、高い精度の墨出しを実現するとともに、特別な知識が不要な簡単操作と、各種センサーによる安全性を兼ね備えた建設業向けの位置出し作業ロボットシステム。2021年春にプロトタイプを開発して以降、オフィスビル、商業施設、学校、研究所、工場、倉庫、店舗などの多様な条件下での建設現場、数十カ所で試行を重ねてきた。その結果、さまざまなノウハウを獲得し、簡易的な運用手順や基本的なサポート内容を構築するに至り、商用化に漕ぎつけたという。


「SumiROBO」の日立チャネルソリューションズ社内でのデモ 提供:日立チャネルソリューションズ

 墨出しロボットシステムは、ロボット、データ作成アプリ、別売りのトプコン製測量機、ロボット付属の操作アプリで構成。専用アプリでCADデータを読み込み、ロボットへ指示するための座標データに変換。その後、トプコン製トータルステーション(LN-100/LN-150)を設置し、ロボットを起動して搭載されたタブレット端末にデータを転送するとともに通り心を測って登録すると、図面に基づいた墨出しポイントに、位置・文字・マークなどの情報を自動で印字する。別売りのトプコン製の自動追尾するトータルステーション(LN-100/LN-150)を設置し、と連携しているため、自動での高精度な位置決めが可能となり、計測ミスが防げる。

 稼働時間は1つのバッテリーで約5時間連続に動き、安全面では前後と下部に取り付けられたセンサーで障害物を検知した際には、回避ルートを自動探索して作業を継続する機能を備えている。また、人の操作で、タブレットから墨出し作業範囲やロボットが進入して欲しくない行動範囲を指定することもできる。動作前の事前設定は、機体側面に備え付けのタブレットから、画面表示に従い順次設定を行うだけで完了し、作業者に測量機の専門知識が無くても、墨出し経験が無くても容易に扱える。

 SumiROBOのサイズは550(幅)×420(高さ)×720(奥行き)ミリで、重さは約31キロ(バッテリー約5キロ含む)。走行性能は毎秒360ミリで、登坂は最大7度までに対応。墨出し1点あたりの印字範囲は120×120ミリ、墨出し精度は約±3.6ミリ。

 販売方法は、基本的に機器販売としており、今後は、市場のニーズを踏まえ、レンタルやリースも選択肢として検討していく。なお、一部のレンタル会社では既にレンタルサービスを提供している。


「SumiROBO」の実現場での導入 提供:日立チャネルソリューションズ

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