「浜松町」駅西口の再開発に併せ“モノレール駅”の建て替えに着手、2029年末の竣工を目指す:プロジェクト
東京・港区で進められている浜松町駅西口の再開発事業に併せ、モノレール浜松町駅ビルの建て替え工事が始動する。
東京モノレールは、「浜松町」駅西口で進行中の開発事業の一環で、1964年の開業から57年が経過したモノレール浜松町駅ビルの建て替えに本格着手すると2021年10月22日に発表した。
竹芝地区や芝浦一丁目地区との歩行者ネットワークを形成
リニューアル工事では、老朽化した駅施設を更新することで防災機能を強化し、周辺の自由通路整備事業とともに、竹芝地区や芝浦一丁目地区との歩行者ネットワークを形成すべく、駅ビル3階中央部にビルと駅が直結する歩行者広場を整備する。3階デッキのJRやモノレール、1階のバスやタクシー、地下鉄をつなぐ縦動線のステーションコアとも接続し、他交通機関との乗換利便性の向上と交通結節点の機能強化を図る。
また、現在は2階と3階に分かれている改札口を3階に集約し、分かりやすく利用しやすい駅を目指す。
新しい駅ビルは、所在地が東京都港区浜松町2-4-12で、敷地面積が約5300平方メートル。構造・規模はRC造(ホーム上屋はS造)地上5階建て、延べ床面積約1万800平方メートル。設計はトーニチコンサルタント及びJR東日本建築設計、施工は鹿島建設が担当し、8年3カ月の工期を経て、2029年12月の竣工を予定している。
モノレール浜松町駅ビルの更新を含む、浜松町駅西口地区の再開発は、約3.2ヘクタールの区域を対象とした大規模再開発事業。区域内をA〜Cの街区に分けて順次整備を進め、モノレール浜松町駅ビルを含む2.3ヘクタールのA街区では、世界貿易センタービルディングの3棟への建て替えをメインとし、2021年3月に竣工した南館をはじめ、現在建設中の地上46階建ての本館と両棟をつなぐ地上8階建てのターミナルにリニューアル。総延べ床面積で約31万4000平方メートルに上る全体の完成時期は、2029年度となる見通し。
先行して2015年から工事を進めていたB街区では、日本生命保険と大林組による29階建てオフィスビル「ニッセイ浜松町クレアタワー」が2018年8月に完成。残るC街区は、文化芸術ホールとマンションやオフィスで構成する地上46階建ての複合ビルを新設する予定で、2021年3月に着工した。
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