SDGsタスクフォースとユニバーサルデザイン研究部会:JFMA調査研究部会のFM探訪記(2)(3/3 ページ)
本連載では、日本ファシリティマネジメント協会(JFMA) 専務理事 成田一郎氏が「JFMA調査研究部会のFM探訪記」と題し、JFMA傘下で、マネジメントや施設事例、BIM×FMなどの固有技術をテーマにした合計18の研究部会から成る「調査研究部会」での研究内容を順に紹介していく。第2回では、2003年に発足した「ユニバーサルデザイン研究部会」と2020年に活動を開始した「SDGsタスクフォース」にスポットライトを当てる。
「UD ナイトトーク」の開催
しかし、2020年度にコロナ禍を契機とし、改めてUD研究部会の原点ともいえる「障がいを持つ方など困難を抱えて働く人々の視点」に立ち、移動などの時間的制約も無いWeb会議システム「Zoom」を用いて、当事者の話をじっくりと聴く試み「UDナイトトーク」を行っています。
UD研究部会では、研究部会のアドバイザーである森山政与志氏(生活環境・企画設計工房主宰)が中心となり、2020年度の後半に21時から22時30分まで、生活環境・企画設計工房との共同企画で6回のUDナイトトークを開きました。
これはリモートによる対話と鼎談です。鼎談は、49歳で左半身マヒになり、その後リハビリを経て復職し、退職までの16年間障がいを持つワーカーとして働き、自ら「左半身不随で一級建築士」と名乗る森山氏を中心に、ゲストと対話しながら自らの実体験を語るトークセミナーでした。
そして、2021年度には11回の対話と鼎談を企画しており、現在進行中です。障がい者である当事者を含め、ユニバーサルデザインに関わりがある方々をゲストスピーカーとして迎え、森山氏がコーディネーターとなり、「マイ・ストーリー 多様性と個性、相反する葛藤の中で 11話」をテーマタイトルに、毎月「UDナイトトーク@ZOOM」として開催しています。開催時間は21時〜22時30分の90分です。無料で、率直な生の声が聴けるチャンスです。「コロナ禍の夜長」ならではの時機を得たイベントといえるでしょう。下記のリンクより無料で参加できます。
参加リンク(ID:982 1317 9876、パスコード:970487)。
同年9月8日には似内氏、10月6日には筆者もゲストスピーカーとして参加します。秋の夜長に時間の許す方は参加してみてください(執筆協力:似内志朗)。
なお、UD研究部会の活動内容や研究成果などの資料は、下記のJFMA公式Webサイトよりご覧いただけます。http://www.jfma.or.jp/research/scm10/index.html
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