三河島駅前北地区の再開発が始動、約1.5haに住宅・商業・業務・体育館の一体の街づくり:プロジェクト
三井不動産レジデンシャル、野村不動産、三菱地所レジデンスが東京都荒川区西日暮里一丁目で計画中の再開発プロジェクトが本格始動する。三河島駅前の立地を生かし、住宅・商業・業務・体育館が一体となったミクストユースの街づくりを行い、同地で懸念されていた土地の有効活用や防災面の強化、道路環境の整備なども行う。
三井不動産レジデンシャル、野村不動産、三菱地所レジデンスが、東京都荒川区の三河島駅前北地区で進めている再開発事業が2021年6月21日に荒川区より都市計画決定の告示がされ、本格始動することとなった。2022年度にも再開発組合を設立し、翌2023年度には建築工事に着工し、2026年度の竣工を目指す。
地域の玄関口として賑わい創出や防災面を強化
プロジェクトの対象エリアは、JR常磐線「三河島」駅の北側に位置する東京都荒川区西日暮里一丁目の約1.5ヘクタールの区域。地区内には、木構造(防火造、木造)の建物が約6割を占め、旧耐震建築物を含む1981年度以前の棟数割合も約6割と、老朽化した木造建物が多く、駅前にふさわしい土地の有効利用が十分にされていない状況にあった。
計画では、駅前にふさわしい拠点性・利便性を備えた施設として、760戸の住宅(一般住宅やシニア住宅)・商業・業務施設・体育館を一体で整備し、地域の玄関口としての賑(にぎ)わいと新たな魅力を創出する。再開の規模は、約9900平方メートルの敷地に建物を新設し、延べ床面積は約8万9600平方メートルとなる見通し。
また、建築物の耐震化をはじめ、災害時の一時滞在施設や防災備蓄倉庫の設置に加え、駅利用者の円滑な歩行者動線や安全性に配慮した周辺道路の整備など、地域の防災性・快適性の向上も図る。
今後のスケジュールは、2022年度の再開発組合設立認可を経て、2026年度の竣工を目標に、2023年度の着工を予定している。
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