船橋市で「MFLP 船橋III」と「&PARK」が竣工、総延べ70万m2の大規模物流施設が完成:プロジェクト(2/3 ページ)
三井不動産は、物流施設「三井不動産ロジスティクスパーク 船橋III」と緑地空間「&PARK」の竣工をもって、千葉県船橋市で2013年から開発を進めていた総延べ床面積約70万平方メートルの街づくり型ロジスティクスパーク「MFLP 船橋」が完成したことを発表した。
エレベーターは非接触で操作可能
MFLP 船橋IIIの感染症対策について、MFLP 船橋IIIで開かれた記者発表会で、三井不動産 専務執行役員 ロジスティクス本部長 三木孝行氏は、「施設内のエレベーターは、指を近づけるだけで反応するボタンを備えた非接触型で、ボタンに付着したウイルスなどに触れなくとも操作できる。専有部や倉庫のドアには、肘で開けられる取っ手を装着したプッシュプル型を導入した。トイレには、センサーを設置することで利用状況を入り口のモニターで可視化して混雑を避けられるようにし、手洗い後に手指を乾かすハンドドライヤーには外部に放出した風が漏れず飛沫の拡散を防ぐ吸引型を採用している。1階のエントランスにはサーマルカメラを配備し高熱の入館者を見つけられるようにした」と各設備を説明した。
環境面では、評価認証「CASBEE」の最高評価「Sランク」と建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」の最高評価「5STAR」を取得した。さらに、屋上には、1年当たりの発電量が100万キロワットアワー(kwh)の太陽光発電設備を完備し、この設備で得られた電力を活用して共用部の電力を100%再生エネルギー由来のものにしている。専用部では、入居テナント各社のグリーン化計画に合わせて、三井不動産の「グリーン電力提供サービス※1」で、再生エネルギーを用いた電力が使えるようにした。
※1 グリーン電力提供サービス:三井不動産が保有・賃貸するオフィスビルなどのテナントや共同事業オーナーむけのサービスとして構築したもので、同社の多様な電力グリーン化の仕組みを活用し、オフィスビルなどで使用する電力を非化石証書の使用によって実質的に再生可能エネルギーとして提供するもの
BCP対策では、建物に免振装置を搭載し地震の揺れを3分の1に抑え、液状化の恐れがあるエリアには地盤改良を行い、砂杭を等間隔で造成して地盤を締固める「静的締固め砂杭工法」も実施している。
また、トラックバースの浸水を防ぐために地盤の高さを満潮時津波想定高さより2メートル高くし、高潮の高さも配慮し非常用発電機を配置して、1階の床は敷地の地盤より高さを1メートル上げ、荷物が水でぬれるのを防止している。
非常用発電機は、72時間稼働可能で、停電時には、事務所の照明とコンセント、一部の倉庫、エレベーター、フォークリフトの充電器、給排水設備、セキュリティ機器に電気を供給する。また、地下水を飲用水に変える「井水ろ過装置」や在館人数の3日分に相当する食料、飲料、毛布、マンホールトイレを保管した備蓄倉庫を施設内に配置している。
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