調査リポート
建設業の給与動向「コロナの影響は前年度比0.7%の微減、給与額の上昇率は“飛びぬけて高い”」:産業動向(2/2 ページ)
建設HRは、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2021年6月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、厚生労働省の「毎月勤労統計調査」のデータから、2020年度の建設業での給与動向を分析している。
建設技術者数は38万人で、2カ月連続で減少
建設技術職の雇用動向では、2021年4月の建設技術者数は33万人(前年同月比86.8%)となり、3カ月連続で減少した。
ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前月まで14カ月連続で前年同月を下回っていたが、当月は前年同月と同数の5.49倍だった。
有効求人数は、前年同月比113.6%となり、4カ月連続で増加。新規求人数も同124.3%と4カ月連続で増加しており、建設技術者の需要は増加傾向が鮮明となっている。
建設技能工の雇用動向についてみると、2021年4月の建設技能工数は317万人(前年同月比100.0%)と前年同月と同数だった。
ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.02ポイント減少して5.10倍と低下した。
有効求人数は、前年同月比116.6%となり、8カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同115.7%と8カ月連続で前年同月を上回っている。
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