調査リポート
建設技術者の雇用動向「新型コロナの影響は限定的」、ヒューマンリソシア総研:産業動向(2/2 ページ)
ヒューマンリソシア総研は、国内における建設業の人材市場動向をまとめた2021年5月分のマンスリーレポートを公表した。今月のトピックスでは、厚生労働省の「一般職業紹介状況」をベースに、2020年度の建設技術者を対象にした雇用環境の動向を探っている。
建設技術者数は38万人で、2カ月連続で減少
建設技術職の雇用動向では、2021年3月の建設技術者数は38万人(前年同月比92.7%)となり、2カ月連続で減少した。
ハローワークにおける建築・土木・測量技術者(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月よりも0.09ポイント低い6.02倍となった。前年同月を下回ったのは、14カ月連続となる。
有効求人数は、前年同月比110.5%となり、3カ月連続で増加。新規求人数も同110.5%と3カ月連続で増加しており、建設技術者の需要は回復傾向にある。
建設技能工の雇用動向についてみると、2021年3月の建設技能工数は318万人(前年同月比97.2%)と2カ月連続で減少した。
ハローワークにおける建設・採掘の職業(常用・除くパート)の有効求人倍率は、前年同月比0.11ポイント上昇して5.33倍となり、2カ月連続で上昇した。
有効求人数は、前年同月比117.6%となり、7カ月連続で前年同月を上回った。新規求人数も同119.4%と6カ月連続で前年同月を上回っている。
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