三菱地所ホームがコロナ対策となる空調システムと旗竿地に運べる木製の長尺部材を発売:製品動向(1/2 ページ)
三菱地所ホームは、感染症対策に有効な空調システム「新・エアロテック-UV」と旗竿地にも容易に運べる木製の長尺部材「スペーストラス」を開発した。また、部分改修に対応した定額制マンションリフォームサービス「STYLE-FORME」の提供をスタートした。
三菱地所ホームは2020年10月20日、都内で記者発表会を開き、戸建て住宅向けUV除菌機能付き全館空調システム「新・エアロテック-UV」の販売と、定額制マンションリフォームサービス「STYLE-FORME」の提供を同日に開始することを明かした。同年12月1日には、トラス床根太(ねだ)「スペーストラス」を発売することも公表した。
会場では、三菱地所ホーム 代表取締役社長 加藤博文氏や日機装 代表取締役社長 甲斐敏彦氏が新・エアロテック-UVの概要について紹介。三菱地所ホーム 執行役員 月田徹氏は新・エアロテック-UVとスペーストラスの特徴を説明し、三菱地所ホーム 執行役員 菅田修司氏はSTYLE-FORMEの内容を解説した。
インフルエンザやタバコ臭の対策にも
三菱地所ホームの加藤氏は、「今回発売する新・エアロテック-UVは、2014年に発売した空気清浄機能付きの全館空調システムエアロテックを改良したもので、搭載された日機装製の深紫外線LEDで、屋内の空気を除菌できるため、新型コロナを含めたウイルス対策に役立つ」と殺菌能力に優れていることを強調した。
日機装の甲斐氏は、「新エアロテック-UVの深紫外線技術には、空間除菌装置“Aeropure”のテクノロジーを採用している。2020年1月に発売したAeropureは、深紫外線LEDにより深紫外線を放射することで、空間の除菌や除臭ができ、新型コロナウイルスに10秒間照射すれば99%殺菌可能なことも判明している。Aeropureの深紫外線LEDは量産が難しく、生産体制を整えるのが大変だったが、2021年中には供給体制を構築できる見通しだ」と語った。
新エアロテック-UVは、エアロテックの中央ダクトに、深紫外線LEDとエキスパンド光触媒フィルターから成る「新・UVクリーンユニット」を組み込んでおり、新・UVクリーンユニットが屋内の空気中に存在するウイルスやアレルギー物質、臭気を取り除く。
「新・UVクリーンユニットの仕組みは、まず室内機が取り込んだ屋内の空気から、ウイルスやアレルギー物質をエキスパンド光触媒フィルターが捉える。収集したウイルスやアレルギー物質に深紫外線LEDで深紫外線を放射することで、酸化分解反応を引き起こし除去する。新・UVクリーンユニットで洗浄された空気は、エアロテックの各ダクトを通じて、住宅の各部屋に排出される」(月田氏)。
メンテナンス性に関して、月田氏は、「新・UVクリーンユニットは、機器交換が10年間不要で、エキスパンド光触媒フィルターは1年に1回洗浄が必要だが、取り出す際に、ドライバーなどの工具がいらないため、洗いやすい」とコメントした。
三菱地所ホームが新・UVクリーンユニットが放出する深紫外線の効果を確かめるために行った実験では、新型コロナウイルスの他、インフルエンザやアセトアルデヒド(タバコ臭)、アンモニア(ペット臭)、スギ花粉、ダニにも有効であることが分かっている。
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