「Safie Pocket2」は雨天対応、進化し続ける理由をセーフィー・佐渡島代表が説く:遠隔臨場を変革するクラウドサービス(2/2 ページ)
セーフィーは、新型コロナウイルスの感染を防ぐ目的でクラウドカメラを用いた遠隔臨場や遠隔監視の需要が高まっていることを受けて、従来機より利便性を向上し、容易に現場の映像が取得できるウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」を開発した。
Safie Pocketシリーズの累計出荷台数は9600台
――Safie Pocketシリーズの強み
佐渡島氏 Safie Pocketシリーズの強みは、現場の声を反映して、開発していることだ。市場のウェアラブルクラウドカメラは、クラウドで現場の映像を事務所にライブ配信できるが、動画の保存に対応してなかったり、画質が悪く対象物の点検が難しかったりとユーザーの利便性に配慮していないものが多い。画質に関しては、Safie Pocketシリーズは、アップロードに通信制限が無い高価なSIMを採用しているため、高画質で動画配信が行える。
――Safie Pocketシリーズのレンタル出荷台数
佐渡島氏 Safie Pocketシリーズのレンタル出荷台数は2020年8月18日時点で、合計9600台。内訳はSafie Pocket1が1600台で、Safie Pocket2が8000台。国内全てのスーパーゼネコンが採用しており、各社が数100台導入している。
導入数が多い要因は、2017年12月にリリースを開始した固定防犯カメラ「Safie GOシリーズ」が、ニッケンレンタルを経由して、多数の現場に採用されていたため、以前から当社の市場認知度が高かったことやさまざまなゼネコンの現場でニーズを調査してSafie Pocketシリーズの機能に反映したことが挙げられる。
また、制御用のプログラムであるファームウェアを搭載した当社の製品を他の販売店でも取り扱っていただいているため、出荷台数の拡大につながっている。現在、キヤノンマーケティングジャパンやセコム、NTTグループなどと業務提携契約を締結し、OEM提供や共同でサービスの開発を進めている。
――Safie Pocketシリーズの展望
佐渡島氏 2020年5〜7月のレンタル申し込み数は前年比200%以上と好調だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、遠隔臨場を行えるウェアラブルクラウドカメラの需要が増加しているためだと考えている。ウェアラブルクラウドカメラのニーズが高まる中、当社では今後、専用クラウド上で動画の揺れを補正できる機能や建設生産プロセスの見える化にさらに貢献できるよう開発に尽力する。Safie Pocketシリーズを使用するユーザーの期待に応えていく。
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