「Safie Pocket2」は雨天対応、進化し続ける理由をセーフィー・佐渡島代表が説く:遠隔臨場を変革するクラウドサービス(1/2 ページ)
セーフィーは、新型コロナウイルスの感染を防ぐ目的でクラウドカメラを用いた遠隔臨場や遠隔監視の需要が高まっていることを受けて、従来機より利便性を向上し、容易に現場の映像が取得できるウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」を開発した。
防犯カメラと監視カメラのクラウドサービスを展開するセーフィーは2020年7月1日、建設現場のモニタリングに使えるウェアラブルクラウドカメラ「Safie Pocket2」をリリースした。
Safie Pocket2の基本機能や従来機との違い、Safie Pocketシリーズの強みと今後の展望などををセーフィー 代表取締役社長 佐渡島隆平氏に聞いた。
通話機能の活用で現場臨場を効率化
――Safie Pocket2の基本機能や従来機との違い
佐渡島氏 Safie Pocket2は、従来機と同様に、電源を入れるだけで、撮影を開始するため、面倒な起動作業が不要だ。現場で撮った映像は、専用クラウド上にアップロードされるため、遠隔地にいる本部のスタッフや関係者が、専用クラウドを介して取得した動画を確かめられる。
通話機能を備えており、遠隔地にいる事業所の従業員がクラウドを通してライブ映像を見ながら、現場の作業員に指示を出せる。多くのゼネコンやハウスメーカーは、通話機能を有効活用して、作業の効率化を図っている。
従来機「Safie Pocket1」の例になるが、あるハウスメーカーでは、完成した戸建て住宅にSafie Pocket1を携帯した新入社員を配置し、遠隔地にいる上長が、通話機能で指示を送り、指定の点検箇所を撮らせ、物件の状態を確認している。上長は、Safie Pocket1の通話機能を利用することで、指示書作成を省略したと聞く。
Safie Pocket2で撮影した映像と会話は、専用クラウドに30日分残せ、保存データは専用クラウド上でいつでもチェックできる。FHD静止画は最大5000枚、ムービークリップは最大80時間を専用クラウドに保存可能。過去の映像を確認することで、スタッフの無駄な動きや危険な行動が分かるため、安全指導や施工プロセスの見直しに役立つ。
従来機との大きな違いは、本体の耐水性と防塵(じん)性がIP67規格に準じ、雨天でも屋外に固定して現場を撮れるようになった点やこれまで別々だったモバイルルーターとバッテリーを本体に内蔵し、持ち歩きやすくなった点がある。
加えて、撮影動画を見られるバックモニターと照明の搭載や作業員の衣服に本体を装着するクリップを稼働式に変更、トイレの使用時などにあえて映像を映さなくするレンズカバーといった新機能を付与した。全ての改良は、Safie Pocket1を使用していたユーザーの意見を踏まえて実装した。
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