仕上げ検査の“ニューノーマル”、「帳票出力・会う・渡す」が不要で現場の非接触を実現:現場管理(2/2 ページ)
ゼネコン向けに音声に特化したソフトウェアを開発しているアドバンスト・メディアは、音声とAIで、検査業務に伴う書類作成の負担を軽減するクラウド型サービス「AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォーム」に、協力会社への指示や帳票作成をWebアプリで一元化する新機能を追加した。
新型コロナ対策で協力会社との接触回数を低減
そこで、現状は紙で共有している指摘内容をWebアプリで情報共有させることとした。Webアプリの指摘共有では、ゼネコンは手直し指示をWebブラウザ上の管理画面上で入力。協力会社の作業員は、ゼネコンが事前登録したときに発行されるQRコードをiPhoneやiPad、Android端末で読み込み、専用Webサイトへ接続。Webには指摘箇所が示された2次元図面が表示され、該当箇所をタップすると、指摘内容が表示される。手直しが完了したら、指摘ごとまたは一括でチェックを入れて、現況の写真も撮影登録できるため、手直し作業の一連の流れがWeb上だけで完結する。
ゼネコン側では、PC上の管理画面で、これまでのように協力会社にその都度、電話連絡することなく、手直しの進捗状況を把握することができる。指摘共有の機能により、協力会社と非対面かつペーパーレスで、情報共有が図れ、協力会社にとっても手直し後すぐに完了報告する環境が整う。
指摘共有の導入効果について立松氏は、100戸のマンションで協力会社20社、各業者1回の検査で1戸あたり帳票2枚、自主検査から施主検査までの検査回数10回(検査日数30日)の想定でシミュレーションした結果を示した。印刷やコピー、FAXに使用する4万枚の削減となり、金額ベースでは1回の印刷で3円換算だと12万円のコストカットとなった。作業員の労働時間では45時間の短縮、感染症予防という観点では、20社×30日で600回の接触頻度を減らせる。
指摘共有の利用料金は、1現場あたり月額1万円で協力会社は何社でも登録することができる。AmiVoice スーパーインスペクションプラットフォームは、30GBのストレージサービスが月額2980円、仕上げ検査機能が1ライセンス月額9800円(全て税別)。
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