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建設現場の報告書作成を大きく簡易化する“音声入力アプリ”に新機能追加、アドバンスト・メディア(1/2 ページ)

建設・不動産業界向けのiOS版音声入力キーボードアプリ「AmiVoice スーパーフロントエンダー」が2018年9月1日にバージョンアップする。建設現場でiPhoneまたはiPadから音声入力したテキストや撮影した写真を、ワンタップで事務所のWindows PCへ転送可能にするなど、さらなるユーザビリティの強化が図られている。

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 音声認識ベンダーのアドバンスト・メディアは2018年8月29日に東京都内で記者会見を開催し、建設・不動産業界向けのiOS版の音声入力キーボードアプリ「AmiVoice スーパーフロントエンダー」に新機能を追加、同年9月1日から提供を開始すると発表した。

人材サービス会社のRixioを買収し、アプリに止まらず人材も提供する「AISH戦略」


アドバンスト・メディアの立松克己・常務取締役

 会見の冒頭、立松克己 常務取締役経営管理本部長兼ビジネス開発センター長は、同社が20年以上前より、いち早く専業の音声認識ベンダーとして事業展開してきたことに触れ、長年にわたり独自の音声認識エンジンを強化する一方で、その技術を活かしたアプリの提供に取り組んできたと説明。電子カルテの音声入力などを目的に5980の医療施設、議事録の作成用途で237の自治体・民間施設といったシーンの他、近ごろはコールセンターでも需要が高まっていると述べた。

 建設業界に向けたアプリ開発では、建築検査ソリューション「AmiVoice スーパーインスペクター」を2016年1月にAndroid版、2016年4月にiOS版をリリースしたことにはじまり、発売から2年が経過した現在までさまざまな意見や要望を聞く中、建設業界でも音声認識技術の活用が広がっていく確かな手応えを感じているという。


就業者数の減少と高齢化が進む建設業界

 現在、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて建設需要が高まる一方で、就業者数が下降線をたどっている状況にあり、その3割が55歳以上の高齢者になっている。IT化による人手不足の対策は講じられつつあるものの、高齢化が進む中でITツールを使いこなすのも難しい現状にある。

 これに対し、同社ではユーザーが複雑な機械やキーボードを操作するのではなく、音声認識によって“話す”だけで機械を動かしたり、テキスト入力したりと、誰でも気軽に扱える利便性の高いUI(ユーザーインタフェース)の提供に力を注いできた。2016年にサービスを開始したアプリ「仕上げ検査」は、初年度800、次年度2300以上のライセンス契約を獲得し、2018年度は最大で4000に達する伸びを見せている。


AI技術により能力を高めた人材の提供サービス「AISH戦略」

 今後の戦略に関して立松氏は、「あくまでAIは人をサポートするツールであり、人が使いこなすことで、従来不可能だった作業効率の向上を実現する、これが当社の目指すAIである」としたうえで、同社が提供する人援知能・AmiVoice スーパーシリーズにより、それを使う人材の能力を高め、スーパーヒューマン(SH)としていく取組みを、新たに「AI」と「SH」を足し合わせた「AISH(アイッシュ)戦略」と標ぼう、一層の注力を図っていくとまとめた。

 2018年8月23日には、「AISH戦略」を実現すべく、人材サービス会社のRixioを買収。Rixioの抱える200人あまりの人材と連携し、過密化する業務をワンストップで代行請負・人材派遣するサービスを提供していく。10月1日にはRixioの大阪支社を設立することも明らかにした。

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