戸田建設と逗子市「地方連携型ワーケーション」の共同実証を開始:導入事例
戸田建設は、逗子市と共同で地方連携型ワーケーションの実証実験を開始する。都市部の人口集中が進むなか、「地方創生」「官民連携」をキーワードに、会社以外の地方でも働ける環境づくりを目指す。
戸田建設は2020年6月22日、逗子市と共同で、地方創生・働き方改革に向けた施策の1つとして、地方連携型ワーケーションの実証実験を開始すると発表した。「ワーケーション(Workation)」は、「Work(仕事)」と「Vacation(休暇)」を組み合わせた造語で、個人の集中力や生産性の向上、チームビルディングに有効とされている。
実証実験では、ワーケーション自治体協議会(WAJ)に参加している逗子市が地元の飲食店やレジャー施設などのコンテンツを紹介し、戸田建設はオフィス整備を担う。
テレワークを推進している企業の部署やプロジェクトチームを対象とし、会議やセミナー、チームビルディングのための利用を想定。施設で仕事をする時間帯の前後に、サイクリングやマリン体験、ワークショップなどを実施するという。
実験施設は、戸田建設が逗子市に所有する不動産を活用。内装をリノベーションし、テレワーク可能なオフィス空間に整備した。実験期間中は、利用者に対して満足度調査や継続利用の可能性などをアンケートし、施設が逗子市や利用者に与える効果について検証する。今後は、施設の利用者からのフィードバックを分析し、逗子市とともに本格的な事業化を目指していく。
実証実験の期間は、2020年7月1日〜8月31日(モニター利用期間)及び2020年9月1日〜2021年6月30日の予定。
ワーケーション施設の所在地は、逗子市逗子5-4-33 逗子会館2階3階会議室スペース。各階の面積は2階が55.6平方メートル(10席)、3階が69.9平方メートル(15席)。1日1社までの利用で、料金設定は1人1万円(モニター利用期間中は無料)。
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