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自宅でバーチャル内覧できるアプリ不要の体験型サービス、YONDE:AR
ARで「体験型広告」の開発を行うYONDEは、新型コロナウイルス禍で物件の内覧者数減少に悩む不動産業界向けに、スマホで物件をバーチャル内覧できる体験型サービスを開始したことを発表した。
YONDEは2020年5月28日、物件をバーチャル内覧できる体験型サービスを開始したと発表した。同社は、AR(拡張現実)技術による「体験型広告」を開発する福岡市内の企業。新型コロナウイルス禍により、物件の内覧者数減少に悩む不動産業界をターゲットに、自宅からスマートフォン(スマホ)を用いて物件の内覧が可能なサービスを開発した。分譲マンションのショールーム案内や学校施設案内など、さまざまな用途での活用を目指す。
同サービスは、WebAR(Webサイト上でARを体験できる技術)を使って開発しており、アプリをダウンロードしなくても、等倍サイズの3Dデータ(室内)がスマホの画面越しに現れる仕組みだ。スマホで撮影しながらその場を歩き回るだけで、内覧希望者に負担をかけることなくコンテンツを体験してもらえる。また、簡単に既存のサイトへ組み込むことが可能だ。
バーチャル内覧系の製品は、ヘッドギアやゴーグルと呼ばれる「ガジェット」を装着してバーチャル空間を体験するものや、360度カメラで撮影した画像をPCの前に座って体験するものが主流だが、同社は利用者の使いやすさを重視したとのことだ。
製品サンプルには同社代表の母校を利用。母校の入学式が新型コロナウイルスの影響でオンライン開催となったため、少しでも学校の雰囲気が伝わればと、同社のAR技術により内覧できるようにしたところ、予想以上に多くの反響があったという。
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