コロナの影響で「Box」の採用件数が1年で2800件増加:働き方改革(2/3 ページ)
Box Japanが展開するストレージサービス「Box」の導入が、ここ最近さまざまな業界で急増している。国内のBox採用件数は、2019年3月時点で4200社だったが、現在では7000社を超える。新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、テレワークを採り入れた多くの企業が、情報共有の効率化を図るため、Boxの採用を決めたことが要因だと考えられている。
テレワークは環境要因の影響を受けやすく激しい議論が難しい
次に登壇したBox Japanの古市氏は、テレワークの課題に対する効果的な施策やこれからのBOXへのニーズ、BOXの新サービス「All-New Box」「Box Relay」「Box Shield」について解説した。
Box Japanでは現在、新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、テレワークを実施している。同社がテレワークについて、社員140人に行ったアンケート調査では、全体の23%が「(仕事への)パフォーマンスが少し落ちている」と回答し、20%が「気分またはパフォーマンスが落ちている」と答えた。
パフォーマンスが少し落ちていると答えた人は、原因として激しい議論が難しくなったことを挙げた。かなり気分またはパフォーマンスが落ちている回答した人は、要因として、共働き世帯で在宅勤務になり、こなさなければならない家事が増えた事や社歴が短く上司とオンラインコミュニケーションがとりづらいといったことを列挙した。同社では現在、従業員の精神的なケアや社員同士の関係性を良好にするため、テレビ会議システムを用いた朝会や雑談を交えたランチミーティング、オンライン飲み会などを開いている。
古市氏は、「当社では、従業員間の心理的なつながりを維持しながら、テレワークに取り組むことを推奨している。社会全体では、新型コロナウイルス感染症により、テレワークを導入する企業が増えると同時に、自宅で受けられる遠隔診療やインターネット通販といった非接触のサービスが伸長している」と話す。
また、「非接触のサービスが増加するに従って、IT業界では、これまで扱っていた機密性が低いデータだけでなく、個人のプライバシーや社外秘の情報を管理する業務が拡大し、高いセキュリティ性を有すクラウドストレージであるBoxの需要が高まっている。加えて、リモートワークの効率を上げるために、最近リリースしたBoxの新サービス“All-New Box”“Box Relay”“Box Shield”の採用が多様な企業で広がっている」と現状について語った。
2020年5月にリリースされたAll-New Boxは、BoXのデザインを一新し、ファイルが見つけやすくなり、Webページのロード時間もこれまでの半分になったことで、作業効率が格段に上がる。All-New Boxに新搭載されたコレクション機能は、頻繁に使うファイルのショートカットをツリー構造で整理し、アノテーション機能では、ファイルに注釈も付けられるようになったため、ステークホルダー間での情報共有や指示がスムーズに行える。Zoomとの連携で、作業中のファイルからZoomアプリを起動することにも応じている。
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