コロナの影響で「Box」の採用件数が1年で2800件増加:働き方改革(1/3 ページ)
Box Japanが展開するストレージサービス「Box」の導入が、ここ最近さまざまな業界で急増している。国内のBox採用件数は、2019年3月時点で4200社だったが、現在では7000社を超える。新型コロナウイルス感染症の拡大防止策として、テレワークを採り入れた多くの企業が、情報共有の効率化を図るため、Boxの採用を決めたことが要因だと考えられている。
Box Japanは2020年6月19日、オンライン記者説明会「企業のニューノーマル化に向けてのBoXの取り組みと支援について」を開催した。
会場では、Box CEO兼共同創業者兼会長 アーロン・レヴィ氏と「変わりゆく働き方〜場所、時間、働き方を解き放て〜」題し行った講演に加え、Box Japan 代表取締役社長 古市克典氏が「BBB(Build Back Better)by Box」を主題にしたレクチャーが繰り広げられた。
テレワークで就業時間に変化
レヴィ氏は新型コロナウイルス感染症の拡大により世界中で変わった働き方やストレージサービス「Box」のコロナ禍での有効性を説明した。
新型コロナウイルス感染症の広がりに伴い、各国の企業は、約1カ月で従業員のワークスタイルをテレワークに移行した。国内の会社では2020年3月末〜4月末に、スタッフの働き方をテレワークに変更する動きが相次いだ。アーロン氏は「ビジネスマンがテレワークを行うようになり、就業時間や使用するデジタルツールに変化が起きている」と指摘した。
同社が2019年3月〜2020年3月に調査したデータによれば、米国ワシントン州のユーザーがBoxを頻繁に利用する時間帯は、新型コロナウイルス感染症の拡大後、従来と比べ勤務時間外が増える結果となった。理由は、多くの会社がテレワークを導入したことで、社員の就業時間に柔軟性が生じたことだと同社は見ている。
また、同社が2020年2〜3月、米国ワシントン州のユーザーがBoxとよく連携するデジタルツールを調べた結果、新型コロナウイルス感染症の影響で、ビデオ会議アプリケーションの「Zoom」「Cisco Webex」の他、ビジネス向けチャットアプリケーション「Slack」やMicrosoft Officeのクラウド「Microsoft 365」といった情報の共有やコミュニケーションが図れるソリューションの使用が増えていることが分かった。
アーロン氏は、今後Boxが担う役目について、「BoxはZoomやSlackといったさまざまなコミュニケーションツールと連携して、データを保存できる上、高いセキュリティ性を有しているため、安全な情報管理が実現する。さらに、PCやタブレット、スマートフォンといった多様なデバイスでのアクセスに応じているため、場所を選ばず、Boxに格納したデータの内容を確かめられる。Boxのこういした利点を生かし、アフターコロナでも企業間の協業や社内における意思疎通の円滑化を後押ししていく」と展望を示した。
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