鹿島が手掛けるミャンマーの延べ17.5万m2の大規模プロジェクトにJOINが参画:プロジェクト
鹿島建設が、ミャンマーヤンゴン市内ヤンキン地区で、2017年に着工した複合開発事業に海外交通・都市開発事業支援機構が参画することが明らかになった。
鹿島建設は、ミャンマーヤンゴン市内ヤンキン地区で、2017年に施工に着手した複合開発事業を海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)との共同事業とすることで合意した。
同プロジェクトは、鹿島のアジア開発事業統括会社カジマ・デベロップメント(KD)傘下のカジマ・ヤンキンPPPが事業主体となっている70年間(初期50年+10年延長2回)のBOT(Build Operate Transfer)事業。ヤンゴン中央駅から北に約5キロ離れたヤンキン地区に位置し、オフィスやホテル、長期滞在者用ホテル、商業施設から成る大型複合施設。延べ床面積は17.5万平方メートルに及び、2024年度中に開業するため、建設工事を進めている。
JOINは、日本企業や海外のパートナーと共同して、事業を行うインフラファンドで、日本とミャンマーの政府間(GtoG)協議の枠組みを活用した官民連携(PPP)による公有地開発のモデルとして推進しているヤンキン地区での開発プロジェクトへの参画を検討してきた。
鹿島は、今回の事業で、計画・設計段階や施工、運営の全工程を通じて、同社の持つ先進的な設計やエンジニアリング、施工技術、不動産開発、環境、安全などの多岐にわたるノウハウをミャンマーの官民に技術移転することを目指している。また、JOINとの共同事業になることで、GtoGの枠組みがより強固になり、国際的な信用が増し、事業の安定化が実現できるという。
鹿島は引き続き、有している知見や技術総合的に利用し、今回のプロジェクトで、良好な街づくりに努め、ミャンマーの経済発展に貢献していく。
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