狭小地マンションで梁の少ない免震タワー型マンションを実現、三井住友建設:製品動向
三井住友建設は、都心部などの狭小地を対象にしたコンパクトタワーマンション向けの新構法「Sulatto Compact Tower」を開発した。Sulatto Compact Towerでは十字コアフレームを採用することで、梁を大幅に削減し、圧迫感の無い室内空間が実現する。
三井住友建設は、都市部などの狭小敷地でのタワー型マンションで、高いプランニングの自由度を実現し、住戸空間の質を格段に向上させる新構法「Sulatto Compact Tower(スラットコンパクトタワー)」を開発した。
十字型コアフレームを建物の中心に配置
Sulatto Compact Towerは、三井住友建設オリジナルの集合住宅設計システム「SuKKiT(スキット)シリーズ」の基本思想にある「より質の高い住空間」を、これまで難しかった小規模なタワーマンションにも合理的に実現した平面形の1辺が25メートル以下で、高さが地上100メートルクラスまでの計画が可能な免震タワー型マンション。
通常、平面形1辺が25メートル以下の比較的小さな計画の場合は、建物を構成する柱や梁(はり)が住戸プランに関わりなく配置され、住空間の質が大きく低下してしまうことがあった。
新構法は、強固な十字型コアフレームを建物の中心に配置し、全体の構造耐力バランスを取ることで、住戸内を横断する梁を大幅に削減することが可能となった。これにより、下がり天井の圧迫感が軽減され、プランニングの自由度が向上する「質の高い住空間」が実現する。
Sulatto Compact Towerは、狭小敷地で高品質かつ快適な免震タワー型マンションを合理的に実現するため、開発した新しい商品。三井住友建設では、建て替えや再開発など近年増加している狭小敷地でのニーズに応えるべく、首都圏をはじめ全国の超高層マンション開発で積極的に展開を図っていくとしている。
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