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東亜建設工業がシンガポール・テコン島地区の埋め立て工事などを受注:プロジェクト
東亜建設工業は、2019年のトゥアス地区における大規模コンテナバースの建設工事に引き続き、2020年にシンガポール・テコン島地区の埋め立て工事を受注した。2000年から2015年までに、テコン島周辺で大規模な埋め立て工事を施工した際には、プレミックス工法や深層混合処理工法(デコム工法)、サンドコンパクション工法を適用することで、原設計では多量に必要としていた海砂の量を大幅に減らし、高い評価を受けた。
東亜建設工業は2020年1月23日、韓国のサムスン物産と共同で、シンガポール・テコン島地区の埋め立て工事などを含む設計施工一括請負契約で受注した。発注者はシンガポールの住宅開発庁で、工事の監理はサバナジュロンコンサルタントが担当する。工事期間は72カ月で、契約金額は約340億円。
今回の工事では、シンガポール国内での掘削工事から発生する土砂を受け入れる場所の運営と管理を行う。受け入れた土砂は、テコン島内のさまざまな工区へ運搬して、埋め立てに使用するとともに、浚渫(しゅんせつ)工や地盤改良工、排水工、測量などの付帯工も担う。
同社は1963年にシンガポールに進出して以来、シンガポールで埋め立て工事をはじめとする多くのインフラプロジェクトを手掛けてきた。2000年〜2015年には、テコン島周辺で大規模な埋め立て工事の施工実績を有しており、現在も、2019年に受注したトゥアス地区第1期コンテナバースの建設工事を施工中だ。多様な工事で培った経験と技術力を生かし、シンガポール・テコン島地区の埋め立て工事に取り組んでいく。
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