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大成建設が注力する機械化施工の26年間の歴史やWELL認証取得に取り組む理由住宅・ビル・施設 Week 2019(2/3 ページ)

大成建設は、ロボットを活用した機械化施工の導入を進めるとともに、社員の健康や環境に配慮した建物を建設し、ZEBやWELL認証の取得を進めている。

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都市型ZEBや公共研究施設のZEB化に取り組む

 ZEBへの取り組みでは、「大成建設ZEB実証棟」や「大成札幌ビル」「愛知県環境調査センター・愛知県調査研究所」といった大成建設がZEB化した建物を紹介した。

 大成建設ZEB実証棟は、RC造(免振構造)地上3階/塔屋1階建てで、延べ床面積は1277平方メートル。所在地は神奈川県横浜市戸塚区名瀬町344-1で、建築面積は427.57平方メートル。用途は事務所で、100%以上エネルギーを削減した『ZEB』で、2014年に竣工した。「大成建設ZEB実証棟は、郊外ではなく、都市の中で運用する都市型ZEBを目指した」(長島氏)。


大成建設ZEB実証棟 出典:大成建設

 大成札幌ビルは改修で「ZEB Ready(50%省エネビル)」を実現した建物。構造はRC造とS造の組み合わせで、地上8階/地下1階建てで、延べ床面積は6970平方メートル。所在地は北海道札幌市中央区南一条西1丁目4番地で、敷地面積は863平方メートル。主要用途は事務所と店舗で、2016年に竣工した。


大成札幌ビル 出典:大成建設

 既存建物をZEB化するために、独自開発した「大成オリジナルLED照明」や省エネシステム「T-Zone Saver」を導入している。天井面に設置された大成オリジナルLED照明は、LEDが有す直進性の強い光の照射を和らげ、柔らかな配光となっている。

 T-Zone Saverは、人の存在や不在を検知するセンサーで取得した情報に基づき、照明器具を1灯単位で制御し、照明で使うエネルギーを最小化する。また、センサーで得た情報と連携し、着席時に適正な明るさに調光。人がいるエリアは赤色で、不在のエリアは灰色でリアルタイムにモニターに映す。省エネ効果の見える化に役立ち、建物運用開始後に在席情報の管理にも生かせる。


T-Zone Saveのモニター画面 出典:大成建設

 公共研究施設である愛知県環境調査センター・愛知県調査研究所は、S造地上4階/地下1階建てで、延べ床面積は8147平方メートル。所在地は愛知県名古屋市北区辻町字流7-6で、2019年1月に竣工している。

 長島氏は、「民間が事業主体として資金やノウハウを活用し、公共事業を行うPFI方式でZEB化した。1次エネルギー消費量を57%削減するとともに、太陽光発電で28%のエネルギーを創出し、全体でエネルギー使用料85%削減を達成して、“Nearly ZEB”認証を取得した」と話す。

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