建設現場向け360度画像データ管理システム、日本販売開始:現場管理
建設現場向け360度画像データ管理システム「StructionSite」について、オーク情報システムとチェンジを国内統括代理店とする正式販売がスタートした。新型コロナウイルス感染症拡大防止対策の一環として、60日間無償で利用できるフリートライアルライセンスも提供する。
オーク情報システムとチェンジは2020年4月22日、建設現場向け360度画像データ管理システム「StructionSite」の国内統括代理店として正式販売を開始したと発表した。米StructionSiteが開発・運営するStructionSiteは、360度カメラで撮影した画像や動画を図面上に配置・管理できるサービスで、既に全米で150社以上が利用している。日本では大林組がStructionSiteに資本参画し、国内外の建設現場で活用してきたほか、2020年4月より戸田建設が一部利用を開始している。
StructionSiteを導入することで、建設現場で必要となる各種写真の撮影・分類・整理・格納・検索の手間を大幅に削減できるほか、PCやタブレットから建設現場の状況を確認しながらチャットでコミュニケーションすることが可能となる。
特定の場所における継続的な撮影を行うことで、過去と現在や完成時のBIMの設計データと実態を比較できるため、現地調査や顧客説明、施工後の営繕に活用することで、やり直し削減や顧客満足度向上も期待できる。
利用条件は、1社(または1契約)当たり1ライセンスで、プランにより最大登録プロジェクトは変動する。1つのプロジェクトで利用できるユーザー数に制限はなく、契約企業の従業員から外部の協力企業まで、何ユーザーでも登録・利用できる。
主な販売価格は、5プロジェクトまでの登録で月額25万円、登録プロジェクト数無制限で月額125万円で、12カ月以上の契約が必要。また、「新型コロナウイルス感染症拡大防止対策フリートライアル」として、プロジェクト数無制限で60日間の無償利用が可能となっており、オーク情報システムのWebサイトで受け付ける。
StructionSiteの今後についてオーク情報システムは、国内建設業界に知見のある企業による販売代理店ネットワークを構築し、サポート体制を充実させていくほか、ユーザーの評価を製品に反映させ、より日本市場に適した製品にしていくとしている。
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