解体業への「新型コロナ」影響を独自リサーチ、自粛モードの工事減で“7割強が売上減”:業界動向(1/3 ページ)
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、クラッソーネは解体工事会社の経営状況について、提携する解体工事会社193社を対象に実態調査を行った。調査結果によると、現在もしくは今後の業績への影響を感じている解体工事会社は、9割(90.7%)に上ることが明らかになった。
解体工事・外構工事の一括見積もりWebサービスを運営するクラッソーネは2020年5月1日、新型コロナウイルスの感染が拡大する昨今、解体工事会社の経営状況について、解体工事会社193社を対象とした実態調査の結果を公表した。その結果、多くの解体工事会社で、新型コロナウイルス感染拡大に伴う、業績への影響が出ていることが明らかになった。
■9割(90.7%)の解体工事会社が業績へ影響
解体工事会社に新型コロナウイルス感染拡大に伴う業績への影響についての質問では、「影響が出ている」が35.8%、「今後、影響が出る可能性がある」が54.9%。実に9割(90.7%)を超える工事会社が、業績への影響を感じていると判明した。
直近で影響が出ている工事会社は、4割に満たないものの、新型コロナウイルスの感染拡大が長期化することで、さらに影響が大きくなる可能性がある。
■新型コロナウイルス感染拡大の影響で最も大きいことは、「解体案件数が減った/減りそう」で7割強(72.5%)
新型コロナウイルス感染拡大による影響(及び今後影響が想定されること)では、「(建て替え時・空き家などの)解体案件数が減った/減りそう」が72.5%と圧倒的に多い結果となり、次いで「資金繰りが苦しくなった/なりそう(28.9%)」「工事などの人員が余っている/余りそう(18.7%)」と続いた。
現時点では、解体案件数の減少が目下の課題となっているが、影響が長引けば、資金繰りや人員の余剰といったさらなる問題に波及していくことが予想される。
■7割強(73.0%)の工事会社が、「売上減少見込み」と回答
新型コロナウイルス感染拡大による解体工事売上の増減については、7割強(73.0%)の工事会社が「売上減少見込み」と回答。
内訳は、「1割未満減少見込み(10.4%)」「1割〜3割程度減少見込み(37.8%)」「3割〜5割程度減少見込み(18.1%)」で、5割以上の減少を見込んでいる企業は6.7%。一方、「変わらない(影響がない)」と回答した企業は16.1%、「分からない」は10.4%という結果となり、現時点では売上への影響見込みがない、もしくは、影響を見通せない工事会社が3割弱(26.5%)だと分かった。
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