技研製作所の地下駐輪場「エコサイクル」がJR川崎駅に2基完成、車1台分で200台以上収納:導入事例
技研製作所の機械式駐輪場「エコサイクル」2基がJR「川崎」駅東口に完成した。地下式エコサイクルの設置は神奈川県内初だという。
技研製作所の機械式駐輪場「エコサイクル」2基が、川崎市内で初となるJR「川崎」駅東口に完成し、2020年4月1日にオープンした。
自動車1台分の設置スペースで、1基200台以上を収容可能
「地上に文化を、地下に機能を」をコンセプトに掲げるエコサイクルは、道路空間の有効活用を図るため、川崎市発注のもと、川崎駅東口の地下に整備された。
政令指定都市の中でも人口増加率が高い川崎市では、2010年に「魅力あるまちづくり」を標ぼうした「川崎駅東口周辺地区総合自転車対策基本計画」を策定。計画に基づき、安全で快適な歩行者と、自転車の通行環境の構築、まちなみ景観の向上を図る施策を進めており、駐輪環境の整備はその一環として、小川町地区の道路用地を活用して、地下機械式駐輪場を新設するに至った。
地下駐輪場の施設名は、「川崎駅東口周辺自転車等駐車場第5施設」。所在地は、川崎市川崎区小川町7番4先。施工者はグループ企業の技研施工で、元請け業者は喜美代建設が担った。
エコサイクルは、地上にコンパクトな入出庫ブース(5.35×1.60メートル)のみを設置し、地下空間には1基あたり200台以上の自転車を収容することができる。自動車1台分程度のスペースしか地上を占有しないため、都心部など用地確保が難しい立地であっても大規模な駐輪場を整備でき、周辺は公園など文化的な空間として利用することが実現する。迷惑駐輪の解消に貢献するだけでなく、自転車利用の促進につながり、都市開発をよりコンパクトかつ景観に配慮した形で行えるようになる。
駐輪施設の利用方法は、入庫はボタン一つ、出庫はカードをかざすだけ。機械式駐輪場の利点として、雨にぬれないことれや盗難の心配も無いため、利用者と自転車の両方の安全を守れることがある。
技研製作所では、「政令指定都市での採用実績が増えたことで、さらなる提案力強化が期待できる。県内では同市の他、海老名市の海老名駅東口にも地上式エコサイクルが設置されている。今回を含めるとエコサイクルの設置は全国23カ所、57基となり、現在は、東京都内の2カ所でも設置が予定されており、今後も導入の拡大が見込める」としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 錦糸町駅南口の狭い敷地に、技研製作所の機械式地下駐輪場「エコサイクル」が完成
技研製作所の機械式地下駐輪場「エコサイクル」が東京・墨田区の「錦糸町」駅南口に完成した。夜間には地上部分の施設がライトアップされ、錦糸町エリアの新たなランドマークとなることが見込まれる。 - 技研製作所の回転切削圧入「ジャイロプレス工法」を建築領域へ初適用
技研製作所は、高知県香南市の赤岡テストフィールド内で、「ジャイロプレス工法(回転切削圧入)」を用いた基礎杭により、新工場「高知第3工場」を建設する。建築物の基礎杭に、「ジャイロプレス工法」を採用するのは初めてのことだという。 - 「ジャイロプレス工法」を建築物の基礎工に国内初導入した技研高知工場が竣工
技研製作所は、独自の「ジャイロプレス工法」を基礎工に用いた「高知第三工場」が竣工し、2019年11月25日に稼働を開始した。 - NYのハリケーン復旧工事に、技研製作所の圧入工法が採用
2012年に米国を襲ったハリケーンの復旧工事は現在でも続いている。その一環として2017年12月に着手したニューヨーク市マンハッタンの地下鉄修復と駅舎の改築工事で、高知県に本社を置く技研製作所の圧入工法が採用された。