ビルマネ業務の全てを学べる「S・BLC技術研修センター」を本格運用:FM
シミズ・ビルライフケアは、急成長するビルマネジメント市場の状況を踏まえ、優れた後進育成を目的にビルマネジメント業務を全て学べる施設「S・BLC技術研修センター」を開設した。
シミズ・ビルライフケアは2020年1月30日、東京都江東区に、ビルマネジメントに特化した高品質人材の育成を目的に、ビルの防災設備や給排水衛生設備などの実設備を用いて、実技研修が行える「S・BLC技術研修センター」を新設し、このほど本格運用を開始したと発表した。
10年で従業員数が260人から950人に拡大
シミズ・ビルライフケアは、ビルマネジメント事業の拡大に努めており、同事業への社会的なニーズの高まりと、清水建設と一体となって受注強化に取り組んだことで、この2010〜2020年の10年間で、同事業の売上は100億円から330億円に増大するとともに、ビルマネジメントを担う従業員数も260人から950人と急増している。
急成長する事業の状況を踏まえて、シミズ・ビルライフケアはビルマネジメント人材のレベルアップと同事業のさらなる伸長を目指し、S・BLC技術研修センターを新たに整備した。
S・BLC技術研修センターには、ビルマネジメントの実務に欠かせない防災や給排水衛生、空調、電気といった設備の点検、管理、防火扉などの特殊な建具の取り扱い、外壁や床材などの保守や清掃、作業時の安全管理などを実体験する実技研修室を設けた。
設置された約1350平方メートルのフロアには、「防災」「給排水衛生」「空調・電気」「建具」「リニューアル」「安全道場」と名付けられた体験型実技研修室6室と座学用の研修室2室、事務室1室を配置している。防災には、建物の中央監視装置や自動火災報知設備など、給排水衛生にはトイレ・洗面所と附帯排水管など、空調・電気には受変電設備、空調機器などを取り付けている。
建具には防火扉、シャッターなど、リニューアルにはコンクリート壁やタイル壁の現物モックアップなど、安全道場には危険行動を仮想体験可能なVR機器をそれぞれ備えている。
シミズ・ビルライフケアは、S・BLC技術研修センターを活用して、経験年数や能力に応じた研修に100程度のコース(400講習)をラインアップし、1年で約4000人の従業員を受講させる。
一方、受講者は、体験型実技研修を通じて、各種設備機器の運転手法や建具、外壁の点検と管理手法、さらには火災や漏電、漏水など、緊急時の初動対応手法を習得し、“知っている”から“自分でできる”人材になることを目指す。
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