建設技術者の仕事への満足度と転職意識に関するアンケート調査の結果vol.1:建設業の人材動向レポート(18)(1/2 ページ)
本連載では、ヒューマンタッチ総研が独自に調査した建設業における人材動向をさまざまな観点からレポートしている。今回は、2020年1月に総研が実施した「建設技術者の仕事への満足度と転職意識に関するアンケート調査」から、転職先を決める時に重視する条件についての調査結果を紹介する。
今回は、2020年1月に弊社が実施した「建設技術者の仕事への満足度と転職意識に関するアンケート調査」から、転職先を決める時に重視する条件についての調査結果を紹介する。
■転職先を決める時に最も重視するのは「勤務地」、次いで「スキル」「やりがい」
「転職先企業を決める時に、下記の条件をどの程度重視しますか?それぞれあてはまるものを1つ選んでください」という質問に対する回答を見ると、非常に重視するという回答が最も多いのは「勤務地が自分の希望に合っている」の56.8%、次いで「今までの経験・スキルを生かし、向上させることができる」が56.3%、「やりがいのある仕事ができる」が51.7%の順となっており、転職先を決める時には自分の経験やスキルを生かしてやりがいのある仕事ができることを非常に重視していることが分かる(図表1)。
一方、「給与が高い」を非常に重視する人は35.9%、「残業が少ない」は24.6%、「休日が多い」は31.7%とそれほど高くない。
■20歳代では「今までの経験・スキル」が多く「やりがい」の比率は低い
次に、年齢層別の特徴を見てみると、20歳代では非常に重視するという比率が最も高いのは全体平均と同じく「勤務地が自分の希望に合っている」の45.8%である。
一方、「今までの経験・スキルを生かし、向上させることができる」は29.2%、「やりがいのある仕事ができる」は37.5%であり、全体平均よりもかなり低い(図表2)。また、20歳代では、非常に重視するという回答をする人の比率が全体的に低く、転職に際して動機や目的が曖昧な人が多いのではないかと推察される。
■30歳代では「スキル」、「やりがい」と同時に「給与」が重要なポイントに
30歳代で非常に重視する比率が最も高いのは「今までの経験・スキルを生かし、向上させることができる」の55.7%、次いで「やりがいのある仕事ができる」が54.6%であり、20歳代と比較して比率が一気に高くなる(図表3)。
また、「給与が高い」を最も重視する人が42.3%と全体平均を6.4ポイント上回っており、30歳代では「スキルを生かしてやりがいがある仕事ができること」と同時に「給与が高い」も転職先の決定に非常に重要なポイントになっていると言えそうだ。
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