測量機と連携し測設や丁張り設置など位置出し作業を支援するアプリを開発:CAD
福井コンピュータは、土木作業の効率化を後押しするアプリ「FIELD-TERRACE」を開発した。
福井コンピュータは2020年1月27日、測量機をスマートフォンで制御し、工事現場の計測作業を効率化するアプリ「FIELD-TERRACE」を2020年3月24日に発売することを発表した。
図面を確認しながら測設と計測が可能
FIELD-TERRACEはトプコン製トータルステーション「杭ナビ(LN-150とLN-100)」などの各種測量機と連動し、測設や丁張り設置といった現場の位置出し作業を支援する。アプリ上で、測量機の機種と通信方法を選択するだけで接続でき、面倒な設定は不要だ。
福井コンピュータ製CADシステム「EX-TREND 武蔵」で作成された図面の閲覧も可能なため、図面を確認しながら、現場で観測や測設、計測が行える。観測データをEX-TREND 武蔵や福井コンピュータ製CADシステム「TREND-CORE」に送ることで、図面や帳票も1人で作れる。
EX-TREND 武蔵やTREND-COREで作られた図面上の座標や路線情報から、現場で位置出しすることも容易で、単独でスピーディーな誘導と測設に取り組める。利用者の習熟度に応じた測設機能も備えている。
CADで作成した路線情報を連携させ、路線情報を利用し、施工プロセスの確認や最終形状を検査することにも対応している。任意の位置で、設計と現況を比べられるため、変化する工事の進捗状態を把握することも簡単で、 施工管理業務の効率化や検査時の出来形確認にも使える。
また、路線データを用いて、丁張り設置も行え、丁張設置箇所は、管理断面のみに制限されることなく、求められる量を適切な箇所に1人で置ける。設置に必要な情報は常に画面に表示されるため、丁張りを配置するポイントが分かりやすいという。
今後、FIELD-TERRACEは、普及が見込まれるBIM/CIMモデルのデータを活用した3D計測といった新手法への対応も目指していく。 FIELD-TERRACEの価格は1ライセンスにつき、年間4万2000円で、動作環境はAndroid 7/8。
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