東京駅エリアで傘のシェアサービスがスタート、都心のスマート化が加速:スマートシティー
Nature Innovation Groupは、JR「東京」駅近辺の日本橋、八重洲、京橋などの41カ所で傘のシェアリングサービス「アイカサ」を開始した。
Nature Innovation Groupは2019年12月9日から、JR「東京」駅近辺の日本橋、八重洲、京橋などの41カ所で傘のシェアリングサービス「アイカサ」を開始することを発表した。
プロジェクトのパートナー企業は、東京駅近隣に拠点を有す東京建物、八重洲地下街、三井不動産、三越伊勢丹 日本橋三越本店、高島屋 日本橋&高島屋S.C、あいおいニッセイ同和損害保険。
使用する傘には日本橋などの6エリアの古地図をデザイン
アイカサは2018年12月にスタートしたサービスで、日本初の傘のシェアリングサービスだという。サービスの利用者は、各地に設置した傘スポットで、傘を借りられ、返却の際は最寄りのスポットに返せばいい。
具体的には、まずチャットアプリ「LINE」でアイカサを検索して、友達登録する。その後、画面に表示される傘を借りるボタンをタップする。次に、画面に表示されるQRコードリーダーをクリックし、傘に記載されたQRコードを読み取り、傘にかけられたロックを解錠することで使用することが可能になる。返却の際は、LINE上に映し出される返却用QRコードをスキャンし、最寄りの傘スポットに返す。
今回の取り組みにより、JR「東京駅」の各出口や八重洲地下街、東京スクエアガーデン、日本橋高島屋S.C、日本橋三越本店、COREDO室町1などで、傘を借りられるようになる。
また、東京駅エリアを傘を持ち歩く必要のないスマートシティーにするとともに、国内で年間8000万本使い捨てされるビニール傘の無駄な消費を減らすことにも役立てるという。
2019年12月9日に都内で開催された記者発表会で、Nature Innovation Group代表取締役社長の丸川照司氏は、「本日はアイカサのサービスを開始して1周年で、以前から要望があった東京駅エリアで展開できて光栄だ。このサービスは、傘の設置場所を地域の企業に提供してもらうことで成立しているため、協力してくれた企業や団体に感謝している」とあいさつした。
使用する傘は、日本橋や京橋、大手町、丸の内、有楽町などの6エリアの古地図をデザインに採用しており、約170年前の嘉永2〜3年に職人が製作したものを活用している。
現在、アイカサは、渋谷や上野をはじめとした都内全域と、福岡市内を合わせて約700カ所で展開されており、登録ユーザー数は約6万4000人。
料金体系は、基本料金が24時間あたり70円で上限は月額420円までで、使い放題プランは月額280円。
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