ミサワホーム、メンテナンス対応AI型チャットボット開発:AI
ミサワホームは、住宅オーナーの問い合わせに自動でメンテナンス情報を提供するチャットボット「チャチャットサン」を開発した。メンテナンス対応目的のAI型チャットボットは業界初の試みとなる。
ミサワホームは2019年9月、住宅オーナーからの質問をAIが分析し、最適な情報を提供するチャットボット「チャチャットサン」の提供を開始した。閲覧履歴などからユーザーに適した商品やメンテナンスの情報を自動提供する機能を持ち、AI導入によって商品受注・工事手配業務の効率化を実現した業界初のサービスとなる。
チャチャットサンは、これまでにミサワホームに寄せられた多種多様な問い合わせ内容を学習しているほか、自然言語処理や故障判定などの能力も習得している。これにより、オーナーからの問い合わせ内容だけでは情報不足と判断した場合、自然な会話形式の中で質問を補足し、該当情報を掲載した「ミサワオーナーズクラブ」のサイトへと的確に誘導できる。同サイト内の「らいさぽWeb」では同社商品の注文や工事依頼が可能であるため、オーナーのニーズ収集から受注まで、チャチャットサンのシステム内で完結する仕組みだ。また過去の閲覧履歴やメンテナンスデータからおすすめ情報をAIが適宜選別して紹介するため、オーナーは必要な情報をタイムリーに得ることができる。
チャチャットサンのこれらの機能はミサワホームの住宅オーナーに最適化されているが、住宅メンテナンスに関する疑問に広く応えるべく、一般ユーザーでも利用できる仕様となっている。今後は、建物の築年数や設備情報などとの連携強化を図ることで、メンテナンスにとどまらずリフォームや建て替えにも対応するサービスに拡充していく予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 前田建設工業がアイデアクラウドのチャットボット「mieru」を使用し、AI分野で共創
- 神戸市の“新長田駅南地区”で、ミサワホームらが病院とマンションの複合施設を2020年末に着工
阪神・淡路大震災で被災し、神戸市が震災復興の再開発を進める「新長田」駅南地区の大橋7第2工区で、ミサワホームらが特定建築者予定者に選出された。計画では、病院と分譲マンションの新たなランドマークの完成を2023年に目指し、2020年12月に工事に着手する。 - ミサワホームが再生建築手法「リファイニング建築」に注力、100%子会社「MAリファイニングシステムズ」設立
ミサワホームは、リファイニング建築の設計・コンサルティングを事業展開する新会社「MAリファイニングシステムズ」を設立した。代表取締役にはミサワホーム取締役専務執行役員の作尾徹也氏が就任し、取締役にはリファイニング建築の提唱者である建築家・青木茂氏を招く。営業開始は2019年6月1日の予定。 - 飛島建設ら3社が“木材活用”の地盤補強工法で、日本建築センターの評定を初取得
飛島建設、住友林業、ミサワホームの3社が共同開発を進める「丸太打設軟弱地盤対策&カーボンストック工法(LP-SoC工法)」が2019年度にも実用化されそうだ。同工法は、自然の丸太を地中に打設することにより、軟弱地盤の補強と炭素の貯蔵を同時に施すもので、地球環境対策や国産材の利用拡大につながると期待される。