日テレの麹町五丁目建設プロジェクトでBELS最高ランクとZEB Ready取得:ZEB
大成建設は、日本テレビ放送網を事業主とする「(仮称)麹町五丁目建設プロジェクト」の設計段階で「建築物省エネルギー性能表示制度(Building Energy-efficiency Labeling System、BELS)」の最高ランクを獲得すると同時に、「ZEB(ZEB Ready)」認証を取得した。
大成建設は、日本テレビ放送網を事業主とする「(仮称)麹町五丁目建設プロジェクト」の設計段階で「建築物省エネルギー性能表示制度(Building Energy-efficiency Labeling System、BELS)」の最高ランクを獲得すると同時に、「ZEB(ZEB Ready)」認証を取得した。
外皮性能の向上と高性能な汎用設備の採用で、「ZEB Ready」認証
これまでのZEBは、省エネ性能の高い設備システムや太陽光パネルの導入などによるコストの増加が課題となっていた。
そこで大成建設は、この課題を解決するため、(仮称)麹町五丁目建設プロジェクトをモデルケースとし、建物の立地特性を生かして外壁など建物外皮の性能向上を図るとともに、高性能なマルチエアコンなど汎用設備を導入し、コストを抑えながらZEB Readyの省エネルギー性能を実現する環境性能の高いテナントオフィスビルを設計した。
立地特性を生かし、隣地のビルに面する東西面の窓面積を最小限とし、建物の断熱性能を強化することにより、空調負荷を削減。さらに、個別制御性・信頼性・汎用性に優れる高効率型ビル用マルチエアコンを採用している。
また、人の在・不在を検知して、照明を自動制御する次世代人検知システム「T-Zone Saver」を導入し、快適性を維持しながら照明エネルギーを削減する。
大成建設はこれまで、研究施設やオフィスビルなどでZEBを実現した建築物を建設し、その実績を重ねてきた。さらに、ZEBプランナー登録、ZEBリーディング・オーナー登録などのZEB化への取り組みを積極的に行い、ZEB建築のリーディングカンパニーとして「市場性のあるZEBの普及」を推進している。
今後、本建物で実践した建物外皮性能の向上と高性能な汎用設備の採用をZEB実現のベースモデルとし、さまざまな省エネルギー技術の開発を進め、発注者のニーズに合った市場性の高いZEBや省エネルギービルの提案に積極的に取り組んでいくとしている。
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