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三井不動産が日本橋で大規模水辺開発を構想、舟運ネットワークの拠点を作り“東京の大動脈”を生む街へ日本橋再生計画 第3ステージ記者発表会(3/3 ページ)

三井不動産は、2004年からスタートした日本橋一帯の再開発プロジェクト「日本橋再生計画」の展開を加速している。2019年9月27日から始動する日本橋再生計画第3ステージでは、地域に根差した街づくりを進めるとともに、大規模な河辺開発などの革新的な地域開発にも取り組む行う方針だ。

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異なる個性を持つ日本橋のWESTとEASTエリア


三井不動産 日本橋街づくり推進部長の七尾克久氏

 会見中盤では、三井不動産 日本橋街づくり推進部長の七尾克久氏が、重点構想実現の基盤となる地元関係者との信頼関係と広域日本橋内でのエリアの個性強化について伝えた。

 七尾氏は、地元との関係性について、「日本橋の開発を始めた頃は、三井不動産に客も街も全て奪われるという厳しい言葉をいただいていた。だが、20年近くに渡って、街づくりに共に取り組むことで、三井不動産は街の声を聴いてくれるといううれしい言葉をかけてもらうようになった。街づくりは、物理的な機能や景観を変えるだけのものではなく、住民の気持ちに寄り添い、共に歩む場を生み出すためのものだ」とこの再開発の過去から現在までを振り返った。

 日本橋の特色については、「旧日本橋区の行政区であった約270ヘクタールの地域を昭和通りを境に、西側をWESTエリア、東側をEASTエリアとして、全体をGREATER日本橋と呼称している。両エリアは異なる個性を持っており、その違いが、GREATER日本橋全体の魅力の創出につながっている。まず、WESTエリアでは、複合施設コレド室町に代表されるようなオフィス、店舗、ホテル、住宅を合わせたミックスドユース物件の建設や福徳神社、福徳の森といったコミュニティー拠点など、多様なニーズに応える再開発を進めてきた」と説明した。


国際色豊かなプレイヤーが混在する日本橋WESTエリア

 また、「近年WESTエリアでは大きな変化があった。武田薬品工業のグローバル本社やトヨタ・リサーチ・インスティテュート・アドバンスト・デベロップメント、東京アメリカンクラブ、在日フランス商工会議所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)など、国際色豊かな企業・団体が進出している。再開発を進めるエリアと隣り合わせの老舗もある低層の建物が多い地域では、地元住民の協力の基、人間味あふれる路地空間の整備を行い、人気のある路面店を誘致している」と続けた。


路地の整備も進む日本橋WESTエリア、整備前(左)とその後(右)

 EASTエリアについては、「近年マンションや小規模なホテルが、大幅に増加し、生活する街の様相が強い。当社では、小規模なビルのリノベーションを行い、ホステルやコワーキングスペース、個性的なカフェ、飲食店の誘致に取り組んでいる。こういった取り組みが呼び水になり、付近に人気店舗の出店が増え、普段日本橋に来ないような方が足を運ぶ要因になっている。結果として、スタートアップやクリエイティブカンパニー、アーティストの入居が進み、WESTエリアとは異なる個性が光始めた」と話した。


スタートアップやクリエイティブカンパニーが拠点を有する日本橋EAST

 さらに、日本橋の地域開発のコンセプトについて、「経年優化のエリアマネジメントをしていくためには、技術や資材を持つ有望なベンチャー企業、コンテンツを生むクリエーターも必要だ。これから、今まで以上に、さまざまなパートナーと日本橋の街づくりをしていきたい。この『共感・共創・共発』という街づくりの考え方を『JAPAN COLLABORATION NIHONBASHI』というスローガンの基で、実践していく」と意気込んだ。


スローガンはJAPAN COLLABORATION NIHONBASHI

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