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ドローンやロボットを使った“積水ハウス”の住宅点検サービス、54%の省力化で人手不足・高齢化を解消30年無償保証に合わせて全国で順次展開(4/4 ページ)

積水ハウスは、ロボットやドローンを活用した戸建て住宅の点検システム「スマートインスペクション」を、2019年8月1日から全国29事業所のカスタマーセンターで順次スタートさせる。複数の先進機器を組み合わせ、遠隔で診断する点検システムは住宅業界で初だという。

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高齢者や女性の活躍に、作業者の高齢化や人手不足の課題解決に

 これら3つのツールを活用し、取得した高精度の画像は、クラウドを介して、29のカスタマーズセンターで解析する。結果は画像とともに、独自開発のアプリで半分完成に近い形で点検報告書としてまとめられ、その場で顧客に点検者のiPadを通して見てもらうことができる。正式な報告書は後日、郵送でユーザーの手元に届く。


定期点検報告書

 スマートインスペクションの意義について、小井氏は「経験に関わらず点検が行えるようになり、高品質で安定したアフターサービスの提供と顧客の負担軽減、さらに建設業が抱える人手不足の解決が実現する。高所作業を伴わないため、安全衛生上の労働環境も改善され、iPadやiPhoneでの簡単な操作のため、高齢者や女性に新たな活躍の場を与えることにもつながる」とメリットを強調した。

 また、伊藤氏は「従来方法では、2人で2時間かかっていたが、スマートインスペクションであれば1人作業で1時間45分に短縮され、約54%の省力化につながる。これにより、点検の希望日が重なって今までは、日程をずらしていたケースでも、より多くの顧客のニーズに応えられるようになる。作業員を減らせることが主眼では無く、家を汚さないことが一番の目的にある。全ての点検がスマートインスペクションに置き代わるわけではなく、ドローンを飛ばせない立地や気象条件などもあるため、従来方法も選択肢として残し、全体の2割の代わりとすることを目指したい」と語った。


40坪の点検を想定した従来方法との比較。スマートインスペクションであれば15分の余剰時間が生まれ、施主にとっても拘束時間が削減されるなど、負担が軽くなる

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