東京都は、「新宿グランドターミナル」の再編に向けたまちづくりに着手する。都が施行者となり、JR「新宿」駅直近地区(約10ヘクタール)の土地区画整理事業を推進する。
2020年以降、順次事業化
計画では、新宿駅の東西を結ぶデッキや駅前広場を整備する。2019年に都市施設(デッキ・駅前広場)と、土地区画整理事業などの都市計画を決定。2020年度以降は、土地区画整理事業の事業計画をとりまとめる予定だ。
新宿グランドターミナルの計画は、都と新宿区が2018年3月に策定した「新宿の拠点再整備」の中で、「駅、駅前広場、駅ビルなどが有機的に一体化した次世代のターミナル」と位置付た再編構想が示されている。
新宿駅の周辺エリアでは、駅や線路で東西の動線が分断され、移動が困難となっていることに加え、人が滞留できる空間も不足。駅や駅ビルも老朽化しているため、鉄道事業者と連携した一体的なまちづくりの必要性が指摘されていた。
今回着手するのは、バスタ新宿から甲州街道方向に広がるJR「新宿」駅の北側のエリア。西口駅前広場と東口駅前広場を主な滞留空間として、快適に待ち合わせできるように再整備。線路上空にはデッキを架け、両広場など街の東西をスムーズに移動できるようにする。また、デッキ周辺の駅・駅ビルは事業者が機能更新を行う。
新宿グランドターミナルの再編事業は、鉄道施設整備、公共施設整備、駅ビルの建て替えの3つのプロジェクトから成る。東西デッキに加え、鉄道の乗り換え経路を新設・拡充して、歩行者空間を増やす目的で駅周辺の街路も見直し、複数施設が連携した公共的空間を創出する。また、新宿駅直近地区への自動車の流入も制限するなど、人の交流を主軸としたまちづくりを進める。
他にも、JRの線路上空にグランドターミナルのシンボルとなる広場空間「新宿セントラルプラザ」、デッキから地下までを立体的な眺望で結ぶ「新宿テラス」を設置する予定だ。
事業全体の参画者は、東京都と新宿区をはじめ、国土交通省、東日本旅客鉄道、小田急電鉄、東京地下鉄、京王電鉄、西武鉄道など。
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