「小岩」駅の新たな“顔”、南小岩6丁目の再開発事業が着工:プロジェクト
野村不動産ら3社が参画する「南小岩6丁目地区第一種市街地再開発事業」が着工した。地上33階建て、高さ110メートルの複合施設など、小岩駅のランドマークとなる施設を整備する。
野村不動産ら3社が参画する「南小岩6丁目地区第一種市街地再開発事業」が着工した。地上33階建て、高さ110メートルの複合施設など、小岩駅のランドマークとなる施設を整備する。
施設計画を3分割して周辺地域との一体感も重視
野村不動産、タカラレーベン、清水建設の3社が参画している特定業務代執行者の再開発組合は2019年5月12日、「南小岩六丁目地区第一種市街地再開発事業」に着手した。地上33階建て、高さ110メートルの複合施設など、小岩駅の新たな“顔”となる施設を建築する。設計・施工は清水建設で、2026年冬の全体完成を見込む。
正式な計画名称は「南小岩六丁目地区第一種市街地再開発事業」。江戸川区南小岩6丁目、7丁目地内を計画地としており、JR総武線「小岩」駅の南口ロータリーに面している。
プロジェクトでは、I〜IIIまでの3街区に分けた施設計画で進める。I街区(敷地面積1037平方メートル)は、10階建て延べ床面積7122平方メートルの商業施設を新築。II街区(敷地面積2905平方メートル)は、地下1階/地上22階建て延べ床面積2万9045平方メートルの住宅・商業施設・オフィス・駐車場から成る複合施設。
事業地内で最大の建物が建つIII街区(5012平方メートル)は、地下1階地上33階延べ床面積5万2690平方メートルの住宅・商業施設・駐車場・公共駐輪場。この高さは110メートルに及ぶ。3街区の住宅総戸数は601戸。
それぞれの工期は、I街区が2019年5月〜2020年12月、II街区が2019年8月〜2022年5月、III街区が2023年1月〜2026年1月までを予定する。
計画地は駅前のフラワードロード商店街の入り口に位置するため、駅前の立地特性を生かした街区間の連続性に配慮し、地域に開かれた空間を創出する。2009年1月に江戸川区が策定した「JR小岩駅周辺地区まちづくり基本構想」の内容も踏まえ、周辺の開発計画とも調和を図る。隣接地で2015年に完成した南小岩七丁目西地区の「アルファグランデ小岩スカイファースト」や、2016年8月に準備組合が設立した南小岩七丁目地区における市街地再開発事業・区画整理事業の一体施行事業、これらの事業を結ぶ形で整備される動線「リングロード」とも連携し、回遊性や賑(にぎ)わいの創出などを図る。
これまでの経緯は、2012年7月に再開発組合の準備組織を発足。2014年10月の都市計画決定を経て、2016年12月には設立認可を受けた。それ以降3社は、住宅保留床と商業保留床を取得する特定業務代行者として事業推進に関わった。
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