五輪選手村跡地の再開発全容、東京の“どまんなか”に5632戸・人口1.2万人の街が誕生:晴海再開発の名称「HARUMI FLAG」に決定(1/3 ページ)
東京・晴海五丁目西地区で、東京オリンピック・パラリンピック大会の選手村跡地を活用する再開発計画の事業名称が「HARUMI FLAG(ハルミ・フラッグ)」に決定した。東京湾に面した都心中央部の広大な敷地13ha(ヘクタール)に、5632戸の分譲・賃貸住宅と商業施設の計24棟を建設し、計画人口1万2000人の新たな街が誕生する。
「晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業」の特定建築者11社は2018年10月31日、「晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業」の発表会を都内で開催し、事業名称を“東京のどまんなかに、はためく大きな旗のように見えること”を意味する「HARUMI FLAG」に決めたことを明らかにした。
5つの街区に分譲・賃貸、商業施設など24棟を新設
発表会で三井不動産レジデンシャル 取締役・山田貴夫氏(常務執行役員)は、「晴海の再開発事業は東京五輪の選手村18haを利用して、総戸数5632戸の街を開発するプロジェクト。(この事業を)オリンピックレガシーとするべく、2023年の街びらきを目指し、特定建築者であるデベロッパー11者で街づくりに取り組んでいく」と説明。
ここで言う「特定建築者」とは、施行者の東京都に代わりに建築できる特定建築者制度により選出された民間事業者のこと。HARUMI FLAGの特定建築者は、三井不動産レジデンシャル、三菱地所レジデンス、野村不動産、住友不動産、住友商事、東急不動産、東京建物、NTT都市開発、新日鉄興和不動産、ダイワハウス工業の10者に加え、商業施設を担当する三井不動産。
計画では、総開発面積13万3906m2(平方メートル)を5つの街区に分け、分譲・賃貸住宅の23棟と、地下1階・地上3階建ての商業施設1棟の計24棟で構成する。住宅は分譲住宅4145戸、賃貸住宅1487戸で、商業施設は三井不動産のワンストップで何でもそろう日常生活を支えるネイバーフッド型商業施設(延べ床面積1万9000m2)となる見通し。
隣接地には、交通の起点となる「マルチモビリティステーション」、次世代エネルギー「水素ステーション」が設けられる他、「晴海ふ頭公園」の再整備や小・中学校、保育施設、臨港消防署など、民間だけでなく公共施設の整備も連動して進められる。
スケジュールは、先行して2016〜2019年度で、板状の住宅棟と商業棟の建設を進め、2020年の東京2020大会で選手村として一時利用された後、板状の住宅棟と商業棟を改修。同時に住宅タワー棟の建設にも着手して、板状の住宅棟は2022年秋、タワー棟は2024年3月の竣工を目指す。
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