横浜MM21「53街区」の再開発で大林組らを選定、1100億を投資して18万m2の「WEST/EAST棟」を2023年に開業
横浜市の「みなとみらい21中央地区53街区」を対象にした開発事業者公募で、大林組、京浜急行電鉄、新日鉄興和不動産、ヤマハの4社で構成する企業グループが事業予定者に選定された。大林組らは、1100億円を投じて、総延べ18万平方メートルのWEST/EAST棟で構成する大規模複合ビルを建設する。着工は2020年12月、完成は2023年11月の予定。
大林組ら4社で構成するグループは、横浜市の「みなとみらい21中央地区53街区」における開発事業者の公募で、事業予定者に選ばれたことを明らかにした。構成企業は大林組、京浜急行電鉄、新日鉄興和不動産、ヤマハ。
28階建てオフィス/ホテルのWESTと、15階建てオフィスビルEAST
再開発の公募は2018年12月14日の提案期限までに2件の提案があり、市の審査を経て、大林組のグループに決まった。対象となった53街区の敷地面積は2万620.33平方メートルで、およそ216億円で売却される。
再開発の対象となった市有地の53街区(所在地:西区みなとみらい5丁目1番1他)は、みなとみらい線「新高島」駅のすぐそばに位置する用地で、ターミナルの「横浜」駅からも徒歩7分、羽田空港までは京急線で約30分と高い交通利便性を有している。
また、歩行者ネットワークとして、みなとみらい21中央地区の拠点となる駅や施設を結び、人々の多様な遊歩空間を形成している「グランモール軸」と「キング軸」が交差する結節点にも位置する。
大林組らの企業グループは、立地特性を最大限に活用するため、高品質なオフィスを中心に、商業施設、ホテル、にぎわい施設、オープンイノベーションスペースなど多様な空間を備えた2棟のビル(WEST棟・EAST棟)から成る大規模複合ビルを開発する。予想される総延べ面積は約18万平方メートル。総投資額は1100億円を見込む。
2棟の計画概要は、WESTが地上28階/塔屋2階で高さ153メートル。1〜2階に店舗、オープンアトリウム、3階にカンファレンス、小ホールなどのにぎわい施設、4階に全体共用、5〜8階にヤマハなどの自社オフィス、9〜24階に賃貸オフィス、25〜28階にホテル。
EASTは、地上15階/塔屋2階で高さ85.5メートル。1〜2階に店舗、3階にオープンイノベーションスペース、オフィス、店舗、4〜15階はオフィスを配置する。
ビル周辺は、横浜駅からのペデストリアンデッキをグランモール軸まで延伸させる形で一体的に整備。新たな導線を創出するとともに、周辺に設置するコモンスペースでは多彩なイベントを開催するなど、周辺街区を含めたエリア全体のにぎわいを創出する。
選定に当たっては、入居テナントが多数の企業のLOI(関心表明書)を取得するなど、実現の可能性が高いと評価された。商業施設やホテルも、構成企業が自ら行うものが中心となっており、具体的かつ確実性の高い計画と認められた。
さらに、CASBEE(建築環境総合性能評価システム)横浜Sランクの認証取得をはじめ、帰宅困難者受け入れスペースの計画、エリアマネジメント組織の組成による周辺街区企業との連携、音楽による街づくりプロジェクトなど、特徴のある取り組みも選定のポイントとなった。
今後、53街区の再開発は、2020年12月の着工、2023年11月の竣工を目指し、市と開発協議を進めていく。
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