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アート作品を建設現場の“仮囲い”に飾るプロジェクトを全国展開、評定点に加算:仮囲い
ヘラルボニーはコバプロと提携し、建設現場の仮囲いに、知的障がいのあるアーティストが描いた作品を飾って地域活性化に役立てる「全日本仮囲いアートプロジェクト」を全国展開する。
福祉を軸にイベント企画を展開しているヘラルボニーは2019年4月26日、建設現場を囲う仮囲いを、アート作品を飾るミュージアムとして役立てる地域活性企画「全日本仮囲いアートプロジェクト」を全国展開すると発表した。
同プロジェクトは、知的障がいのあるアーティストが描いた作品を飾ることで、仮囲いを通行人が足を止めるスポットに変えようというもの。建設会社が社会貢献に取り組む姿勢を発信する効果が見込めるという。地元で活動するアーティストの作品を採用すれば、地域内でアーティストと住民のつながりを生むきっかけになるとも期待している。
全国展開に向けて、ヘラルボニーは、国内に看板製作会社のネットワークを持つコバプロと提携。アートの印刷から施工までの全工程を、コバプロに一括して委託する。グラフィックを印刷するシートは、貼って剥(は)がせる再剥離機能があるため、撤去しても仮囲いに汚れが残らない。また、広告物を屋外に一定期間表示する際に届け出が必要となる「屋外広告物許可申請」も、コバプロが代行するという。
ヘラルボニーが本社を置く岩手県では、建築会社として同プロジェクトを実施することで工事成績評定が1〜2点加点されることが決定している。
プロジェクトの第1弾は、渋谷区とシブヤフォントの協力によって東京都渋谷区神南で建設が進む「高齢者ケアセンター跡地複合施設(仮称)」の工事現場で実現し、作品は2020年11月まで掲出されている。
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